下部消化管疾患primary care forumで講演をしました。今日は炎症性腸疾患の勉強会で『IBDを疑う、日常診療で診る肛門病変』のテーマで講演しました。



炎症性腸疾患はお腹の病気ですが肛門病変が先行する症例も多く当院のクローン病と診断された症例は

75%が肛門が主訴でした(肛門科だからですが高い確率です)。炎症性腸疾患は内科、外科、肛門科の連携が重要です。我々肛門科の役割は大事で内科治療をスムーズに行えるように縁の下の力持ちになる様に頑張ります。また当院で出来る軽症例や寛解維持療法などの内科治療も質の高い医療が提供できるようにします。今日の東京山手メディカルセンターの深田先生の講演ではハイリスク症例の予測因子の話がありました。事前にリスクを予測しハイボリューム専門施設への紹介が必要な症例をしっかり見極める事が大事でありとても勉強になりました。


今日の講演では肛門科の3つの武器である麻酔下診察、肛門超音波検査、炭酸ガスレーザー治療について当院の現状を報告しました。肛門科はおしりの麻酔には慣れているため疼痛が強い症例は麻酔をしっかりして無痛で診察ができ、リアルタイムで肛門超音波で評価し様々な処置を施行、狭窄や難治性潰瘍にはレーザー治療が可能です。地域の肛門専門施設として他施設の肛門でお困りの症例に迅速に対応できる様にしっかり準備をして連携をして行きたいと思います。