ファットウッドを採りに

ファットウッドは焚き付けに用いる樹脂を多く含んだ木片です。火が付きやすく比較的長く燃えるので天然の着火剤として使うことができます。アウトドアショップなどで購入することができますが自分で作ってみました。

 

ファットウッドが採れるのは赤松です。常緑の針葉樹で樹高は高いもので30メートルにも成長します。幹は鱗状の樹皮に覆われていて特徴的な赤茶色なので判別が比較的容易です。赤松の薪は松脂を多く含むため火付きがよく燃やした時の火力が強く、陶芸の薪窯用の燃料としても用いられます。

  

 

松脂は枝と幹との付け根のあたりに溜まりやすいので、倒木を探して小枝を切除します。松脂を蓄えている枝は切るときに硬質な感じが伝わってきます。断面が半透明の褐色になってなっているのが松脂。独特の香りが漂います。私はこの匂いが大好きです。

  

 

採取した枯れ枝を割ってみると中までみっしりと松脂が入っていました。樹皮や松脂ではない部分を鋸やナイフなどでそぎ落とします。

  

 

切り出した松脂を適当な大きさに小さく割ればファットウッドの完成。早速火をつけてみたところ黒い煙を出しながらじっとりと燃えました。火がつかない時の非常用の着火剤として私の火熾しセットに加えました。

  

 

*なお、枝の採取に当たっては土地の管理者から採取可の確認を取っております。所有者・管理者のわからない場所での採取はやめましょう。