VIPさんは、うちの事業部のアジアのトップです。
アジアの統括は上海にあり、VIPさんは上海に駐在してます。
このVIPさんの2度目の来日の時、私は大失態をやらかしました。
ケアレスミスってやつです。
気難しいと評判がたってたVIPさん。
粗相のないように。。。って思っていたはずなのに。。。
出だしのところで、つまづいちゃったんです、、私。
とある日、ボスから言われました。
「ねぇさん、来週、VIP来はるわ。メール転送するから準備頼むわ」
海外の来客の際、私が行う準備とは、
-ホテルの手配、
-成田からホテルまでの足の手配
ボスから転送されたVIPさんのメールには、フライトスケジュールが
書かれてありました。
夕方18時に到着する便でした。
早速、ホテルと空港のピックアップを手配し、
詳細をVIPさんにメールし、まずは一段落。
会議資料の準備などに追われ、バタバタと過ごし
あっと言う間に、来日の前日を迎えました。
その日、VIPさんの秘書からメールが来ました。
ホテルの手配と、ピックアップを頼む趣旨の文章と
ともに、フライトスケジュールも添付されていました。
「なんだ? とっくに手配してるよ」と、ちょっとムッと
しながら、そういえば彼女にはメールccしてなかったな。。。
と思い出し、VIPさんに送ったメールを彼女に転送しました。
「大丈夫、ちゃんと手配はすんでるよ!」と書いて。
そして、私の中では、このメールの用件は完了!
となったのです。
そう。
まさか、まさか、その添付には、全然違う便名が
書かれているなんて、夢にも思わなかったんです。
そして、運命の来日当日です。
VIPさん、もうじき上海を飛び立つ頃だなぁ。。。なんて思っていると、
電話が鳴りました。
ナンバー表示は、上海からの電話番号。
VIPさんからでした。
私:「Hello, may I help you ?」
VIP:「今空港なんだけど、車がいないみたいだ。ボスはいるかい?」
私: 「・・・・」 (え? 空港? 車がいないって??
上海の空港だよね? え? 何?何??)
頭の中????で、ボスに電話をかわる。。。
ボスの第一声、「あ?? What??」
私、ふつふつと嫌な予感が沸いてくる。。。。
ボスの部屋に駆け込む。。。。
ボスは、既に成田に到着しているVIPさんにホテルに行く
方法を説明しているところだった。。
まだ上海にいるはずのVIPさん。
もう成田に着いてるVIPさん。
顔面蒼白の私。
ボスは、“バス調べて”と走り書きを私に見せる。
足がガクガクするよな感覚のまま、
マッハで席に戻り、リムジンの時刻表を探す。
15分後に出発する便がある。
ボスから電話を代わり、多分相当上ずった声で
リムジンの説明をした私。
VIPさんは、「All right, I try」と言って電話が切れた。。。。
受話器を握ったまま、しばしボスと見つめ合う。。。
ボス:「なんでオッサン、成田おんねん。18時やったよな? 確か」
私:「18時です。VIPさんのメールには、、、はい、確かに18時って。。。」
あ。
そこで初めて、昨日の秘書からのメールの意味が。。。。
秘書のメール。
添付のフライトインフォには、18時ではなく、
「15時成田着」の便名が書かれていました。。
やってしまった。。。
やってしまった。。。
わたしとしたことが。。。
変更したなら「変更した」と書いておいて欲しかった。。
っていうのは、言い訳。
初歩的なケアレスをしたのは私。
やってしまった。。。
やってしまった。。。
わたしとしたことが。。。
とにかく、とにかく、やってしまったのは私だ。
ショックをうけてる暇はない。
ピックアップを頼んだタクシー会社に連絡しなくちゃ。
VIPさん、リムジン乗っただろか?
あーーーん、、でも、秘書の子も私が送ったメール
ちゃんと見てないって事?
18時着で手配って書いてあったのに。。。
いや、、人のせいじゃない。自分のせいだ。。
あーーーーん!!!
どうしよう。
お詫びしなくちゃ。。。どうしようどうしよう。。。
手配関係が一段落し、VIPさんが無事リムジンに乗った事
を確認し、私は、半べソ状態で、お詫び状を書いたのでした。
それをホテルのフロントに預け、明日、VIPさんに合わす
顔ないじゃん。。。。と激しく落ち込みながら帰宅したのでした。
そして、運命の? 翌日。
VIPさんは朗らかにオフィスにやって来ました。
コチコチの私。
挨拶を交わし、昨日の不手際を謝ろうとすると、
VIPさんの方から、
「丁寧な手紙をありがとう。 no problemだ」と。。。。
そう言ってくださいました。
ちょっち、トイレかけこみ、鼻すすりました。
慣れってのは恐いなと。
つくづく感じた一件でした。
精進せねば。