11時半にボーパールという街に着きました。サーンチーに行くにはこの街が拠点になります。
目当てのバスターミナルではなかったので、宿まで歩いて1時間かかります。迷ったんですが、リクシャーを使いました。他の人とシェアして少し安くなったので、自分を甘やかします。到着も遅くなったしね。
宿で洗濯などをし、サーンチーに向け出発です。宿近くのバスターミナルから1時間半です。
サーンチーと言えばストゥーパ。紀元前3世紀のマウリヤ朝全盛期を現出したアショーカ王は仏教を篤く信仰し、インド各地を巡礼しました。そしてブッダの遺骨を祀る目的で、各地にストゥーパを建立し信仰の対象としました。
サーンチーのストゥーパは当時のものがしっかり残っていることで有名です。紀元前3世紀に建てられはじめ、補強などで紀元前2世紀に完成したと思われます。
このストゥーパがアジア各地にある仏塔の起源です。東南アジアのパゴダや中国、日本にある五重塔など、あらゆる仏塔の元祖と言えます。日本の卒塔婆がストゥーパからきていることも有名です。
15時過ぎにサーンチーに着きました。まずは遺跡入口にある考古学博物館に行きます。
目玉はなんといってもアショーカ王の石柱の柱頭部分です。
巡礼の中でアショーカ王が建てていった石柱が、のちの巡礼者の道標となりました。柱頭は4頭の獅子が背中合わせになっています。インドの象徴的モニュメントです。
そのほか、起源前から紀元後12世紀ごろまでの幅広い出土品が展示されていました。途中からヒンドゥー教関連に変わります。仏教でもヒンドゥー教でも中心的な役割を果たしたことがわかりますね。
丘を登りました。ヴィハーラ寺院があります。仏教寺院です。スリランカの仏教協会?により建てられたみたいです。ちょっと詳しくはわかりませんでした。
本殿の奥には第3ストゥーパに安置されていたブッダの弟子の遺骨を移して祀っているそうです。
ここから遺跡です。広い公園のようになっています。ストゥーパが有名なものを含めて3基と、寺院や僧院の跡が残っています。
手前に第3ストゥーパです。第1も第2も第3もみんな紀元前2世紀の完成で、時代にそこまで違いはありません。
きちっとしていて均整が取れているという印象です。ぎゅって感じです。
第1ストゥーパです。これを見に来たんです。
どーんと鎮座しています。安心感があります。
東西南北に門があり、これがすごいです。複雑な彫刻でブッダにまつわる様々な場面が描かれています。
周りを歩けます。
引きで見ると頂上の傘蓋がかわいいです。祀られている人の地位や聖性を表すそうです。
アショーカ王の石柱、柱頭以外の部分が横たわっていました。
かなりきれいです。2,000年以上前のものとは思えないほどです。
周辺に寺院や僧院の跡が見られます。
丘の上から周りの景色が見えました。のどかです。
少し離れたところに第2ストゥーパがありました。小さいですが、これはこれでいい感じです。
ストゥーパそれ自体もそうですが、とにかく穏やかな空間でした。気持ちが安らぐ場所です。とてもよかったです。
帰りはまたバスで1時間半です。とにかく悪路で揺れまくります。これはネパール以来のジャンピングバスでした。
ボーパールの街に入ると渋滞で動かなくなりました。ガネーシャ祭りのせいみたい。適当に降りて歩くことにしました。
トラックがガネーシャの像を率いてゆっくりゆっくり進んでいます。前方はガラガラ。そりゃ渋滞になるわ。
爆音でEDMもかかっており、子供達が踊り狂っていました。手を掴まれたので一緒に踊りました。イェーイ!フゥー!って。踊りながらさっさと歩いて通過しました。
ムンバイでもアウランガバードでもガネーシャ祭りをやっているとは聞いたんですが、道端に像が置かれているくらいでした。ボーパールは全力で盛り上がってやっていましたね。祭りらしさが見られてよかったです。