【第2962回】




苦境に立たされ、新しいアイデアが必要な組織ほど、

アイデアを一向に探そうとしない。

このような組織は、自分たちの考え方は、何も間違っていない、

『周りの世界』から試練を与えられているのだから、

考え方を変えても無駄だ、と思いこんでいる



(p.168「第3の案」

 スティーブン・R・コヴィー 

 キングベアー出版 2011年)



問題は考え方ではなく、

状況や環境の変化のせいだ


と言い換えても良いでしょう。


実際、そのような変化を

探そうと思えば


現実的にゴロゴロ出てくるので


自分の意見、

「考え方に問題はない」

に確信を深めます。


しかし、変化しない現実など

ありはしません。


だから、そんなことを

理由にしていても


問題解決はできないのです。





第一、変化を予測して


苦境にさらされる前に

考え方を変えようとしても


やはり、容易に受け入れる

ものではありません。


とにかく、目の前にある


短絡的な因果による解決策しか

確実ではないと感じるので


それ以上考えようとしないのが


「今、上手く行っている」

人の思考と言えます。


想像力が必要なのは

言うまでもありませんが、


恐怖や不安に打ち勝てない人に


想像力までたどり着くことは

できないのです。





目の前の変化は緩やかなので

気づかないうちに進行して


ある日、よく考えたら

まったく状況が変わっていた


なんていうことがあります。


少なくとも、それでは

リーダーとして失格です。


守りたいものがあるなら

状況のせいにするのではなく、


自分に可能な行動を

いつでも精査しておくべきだ

と感じます。


ご参考まで。