【第2881回】



フォークリフトを運転して

子どもを遊ばせていたら


事故死させたという

ニュースを見ました。


亡くなっているので

それ以上何を言うべきでも

ないかもしれませんが、


僕には疑問です。


なぜフォークリフトで

似たような事故が起き、


死んでいる子供がいて

親がいるのに


同じ事をしでかすのか

ということです。


自分には起きないとでも

思うのでしょうか。


起きないと思うから

やるのでしょうが、


そんなにも想像力が

ないものなのかと

愕然とします。


そう考えてみると


毎年毎年、水難事故で

子どもが亡くなり、


助けようとした

親が亡くなる


という事例が

尽きないことでも


証明されます。





「命あっての物種」


といえば

誰もが納得しますが、


いざ、楽しそうな

遊びが目の前にあると


それを安易に優先します。


それだけが人生の

楽しみであるなら


命がけでやっても

よいでしょうが


安全で、楽しめることなど


探せば他に

たくさんあるのです。


「安全なことは楽しくない」

という場合もあるでしょうが


であれば、人を、

ましてや子どもを巻き込む

べきではありません。





僕には兄貴がいて

バイクを楽しみにする

男なのですが、


兄貴の嫁さんからは


「子どもとの2人乗りは

絶対許さない」


と言われているそうです。


それもそのはずで、

彼はバイク事故で


九死に一生を得た

経験があります。


転ぶ場所が悪ければ

トラックにつぶされたところを


たまたま無傷で

回避したのです。


そうした経験や性格などを

考慮すればこそ


2人乗りを絶対に

許さないわけで


それをバイクの楽しさ

だけに絞ってしまえば


最悪の経験をする可能性を

生んでしまいます。





起きた後で後悔しても

取り返せないことがあり、


しかし、


起きなければ

いつまでも他人事


という問題があって


それは「遊び」だけの

問題ではありません。


人生の全般にわたって

起こりうる問題です。


そんなにビビってたら

何もできないでしょ、


と言われるかもしれませんが、


特にやらなくても

よかったこと


にもかかわらず


感情に流されて

わざわざやってしまうことが

人生には起こり得ます。


自分の大切なものに対して

自覚的でなければこそ


容易に無意味なことに

飛び込んでしまうし、


それが結果的に破滅を

招くことがあるので


感情のコントロール

想像力の鍛錬、

大切なものを吟味することが


教育には絶対に必要なのです。


個人的な意見として

ご参考まで。