【第2845回】

 

 

選択肢が多いことと

 

選択の自由があることは

 

 

人間に苦痛をもたらすと

 

感じます。

 

 

選択肢がなく、

 

選択の自由もないとなれば

 

 

それはもはや運命であり、

 

 

自らの責任として結果を

 

後悔しようもないからです。

 

 

運命を呪うことも

 

あるでしょうが、

 

 

自分自身を責めるよりは

 

はけ口がある分

 

まだましと言えます。

 

 

 

 

選択肢があって

 

選択が自由となれば

 

 

すべては自己責任であり、

 

助けを乞うこともできません。

 

 

だからこそ、現代では

 

孤独死や自死が蔓延るのです。

 

 

しかし隠された格差構造、

 

搾取される世代間ギャップに

 

気づいた人は

 

 

閉塞した自己責任論に

 

ひどく怒りを覚えるように

 

なります。

 

 

そしてそれは粗方

 

事実なのです。

 

 

拡大自殺が増える背景

 

でもあります。

 

 

 

 

もちろん、自暴自棄に

 

なるべきではありません。

 

 

しかし、この見せかけの

 

選択肢を前に、

 

 

自らの生き方を見つけ、

 

納得し、打破する、

 

 

という途方もないことを

 

要求されているのです。

 

 

自己責任の正義のもとでは、

 

 

助けなどなく独力で

 

始めるしかないでしょう。

 

 

とはいえ、

 

金だけが問題を解決する

 

 

という現世のドグマに

 

囚われているうちは

 

 

拡大自殺が収まることも

 

ないのです。

 

 

ご参考まで。