団塊の世代以降の人たちに仏事についての関心や理解が薄れ

ているように思います。普段の生活の中に根付いた仏事が消

えていくように,また,ご縁を結び,先祖や両親との出遭い

直しの機会が減っているように思います。

 

眞養寺は本堂改修以降、ご門徒、有縁の皆様からのご依頼を

受けて、本堂で各種法要を執行する仏縁の機会が増えました。

少しでもご縁を結ぶ機会が増えればと考えています。

 

教えに感謝する報恩講や先祖や両親などとご縁を結ぶ年忌法

要や七七日法要、忌明け法要、百ヶ日法要、祥月命日の法要、

お盆の法要、また,仏前結婚式や赤ちゃんの誕生を祝う弥陀

頼みなど、生活の中に教えが相続されてきました。

 

多くのご家族、親族の皆様がご参詣され、ご縁を結び,「こ

の身今生のおいて度せずんば,さらにいずれの生においてこ

の身を度せん」大切なことはこの世での「救い」と「幸せ」

を求めることです。先人の知恵に学ぶことが仏事であり,生

活のメリハリをつくり,家族や親族間のつながりや安穏を創

造してきました。

 

本堂と教えを介して,また、ご遠方に住む有縁の方や親戚で

お墓が我が街にあり、墓参りに来ることが難しい皆様のご依

頼のもと、寺がご縁を結んでまいりました。

 

先日、東京在住の有縁の方から、夫の祥月命日の墓参りのご

依頼のお手紙をいただき、祥月命日の今日、墓所に華を供え

読経をしました。これも大切な仏縁です。

 

華を供えた有縁の方のお墓。

 

副住職が勤めました。

 

祥月命日以外、お盆、正月、春と秋のお彼岸の合計4回、墓

に華を供えて読経をし、その様子を写真に収め、ブログを通

してご依頼のあった方へとご報告しています。

 

この方は、毎回ブログに掲載した写真をプリントアウトされ、

亡くなられた夫の写真のところに置き、「お父さん」と話し

かけられているとのことです。

 

亡くなられた人との大切な思い出、その人の生前の生き方や

思いを忘れず、残された人がその人のことを思い、前を向い

て自身の生活を続けることで、亡くなられた人は心の中で生

き続けます。

 

この方の夫への思い、生きる姿勢から多くのことを学ばせて

いただいています。南無阿弥陀仏。