住民投票について考える | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 フランスでは、今週末も反政府デモが行われ、年末の3万人を上回る5万人が参加した。これで8週連続のデモであり、警官隊と激しい衝突を繰り返した。

そもそもは、ガソリン代の値上げに反対して始まったデモであったが、今や市民発議の国民投票(RIC:Référendum d’initiative citoyenne)を要求している。

 具体的には、法律の廃止、政治家の解任、法律案の提案、憲法の改正を国民の直接投票でと言う。何のために議会があるのか。直接民主主義の危うさを感じる。

 かつて、大衆の支持を権力基盤にしたナポレオン三世は、「毎日の国民投票」という言葉を使ったが、それを思い出させる動きである。

 日本でも住民投票が話題になることがあるが、それは選挙によって代表を選ぶ制度に対する不満が背景にある。いずれの選挙制度も、利点と問題点をかかえているが、それについても、どの政党の立場かによって、主張が異なってくる。    

 二大政党制、安定政権という結果を伴うことが多いにしても、小選挙区制度が、民意の正確な反映という意味では問題があることは疑いえない。有権者が投票によって自らの代表を選ぶという間接民主主義が十分に機能を果たすためには、選挙制度を不断に見直していくという態度が必要である。その努力を怠れば、代議制民主主義に対する信頼が失われていく。

 ところで、代表を通じて行動する間接民主主義とは異なり、有権者が自ら決定するのが直接民主主義である。若い頃に仕事をしていたスイスでは、住民投票が盛んで、頻繁にこの制度によって町の政策が決められていた。

 日本国憲法下での、法律又は条例の規定に基づく住民投票制度の在り方については、地方自治体における議会の役割との関係等を整理し、法律において、適正にこれを位置づけるよう検討すべきである。

 条例に基づく住民投票が行われて(過去にも実施例はある)も、その結果は何ら法的拘束力を持たない。しかし、マスコミなどの報道ぶりにもよるが、それが政治的には大きな意味を持つことがある。

 議会の決定は、正当に選挙で選ばれた代表たちによる決定である。これに対して、住民投票の結果は、そのような法的正統性を持たない。しかし、両者が相反する結果であった場合には、政治的に大きな問題となりうる。

 ただ、忘れてならないのは、議員の選挙は公職選挙法などでルールが決められているのに対し、住民投票には法的なルールがないことである。例えば、買収は、前者では禁止であるが、後者では何の決まりもない。それだけでも、この二つを同列に扱うことはできないが、「間接民主主義 対 直接民主主義」の戦いという図式を作って、住民投票に箔を付けさせようとするメディアや論者が必ず出てくる。

 そのようなポピュリズムに対抗するためにも、住民投票について、きちんと法律で規定する必要があるのではないか。

 

 

 

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