厚労省の資料管理 | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 厚労省のデータの不備がきっかけで、裁量労働制法案が撤回されたが、10年前、私が厚労大臣のときにも同様なことがあった。薬害肝炎問題である。

 以下にそのときの経緯を説明する(拙著『厚生労働省戦記』参照)。

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 2007年8月に私は安倍内閣の厚労大臣に就任したが、10月16日、参議院予算委員会で、薬害肝炎問題がとりあげられた。実は、厚生労働省がフィブリノゲン製剤によるC型肝炎ウイルス感染に関する調査(報告書は2002年8月に公表)を実施する過程で、製薬会社からC型肝炎感染者、418人の症例リストの提出を受けていた。厚生労働省はイニシャルなど個人を特定できる情報を記載せずに、このリストを公表していた。

 しかし、私は、その公表リストを見たわけでもなく、官僚からは、「リストには個人情報を特定できるものは含まれていない」とのレクチャーを受けたのみであった。そこで、予算委員会で私は、「国としては、そのリストを特定、だれだという個人名を特定できる情報を持っていない」と答弁したのである。

ところが、19日の金曜日、江利川事務次官が緊急の電話連絡を入れてきた。厚生労働省の地下3階の倉庫からリスト関連の資料が見つかり、そこには個人を特定できる情報があると言うのである。

 当時の事情を知る職員が、マスキング(黒塗り)のない資料があったのではないかと懸念して、念のために調べてみて、見つけたという。私は、直ちに詳しく調査するように命じ、週明けの22日には、結果が公表できるように段取りを整えるように指示したのである。

 22日(月)、午前10時半、厚生労働省は調査結果を発表した。地下倉庫から見つかった資料には、フィブリノゲン製剤投与後に発生した肝炎等の報告例418件について、実名記載が2件、イニシャル記載が116件、年齢や性別などの記載が47件、医療機関が特定できているものが24件あったというのが、その内容である。

 さらに、私は、この日、午後の2時に田辺三菱製薬の社長を大臣室に呼び、会社が197人の実名、170人のイニシャルを保有していることを明らかにさせた。また、本人と判明した人にフィブリノゲン製剤投与の事実を告げ、治療や検査を勧めるように働きかけることを指示した。

 その後、私は記者会見し、「メーカーも国もやるべきことをやらなかったのではないか、だから洗いざらい検証する、検証して国に責任があれば、きちんと対応する」と述べた。そして、この問題を徹底的に調査するために省内に大臣直属のチームを発足させた。

 また、翌23日には、菅直人民主党代表代行らが、厚生労働省地下3階の倉庫に突入するという騒ぎすらあった。「職員以外は立ち入り禁止」となっている場所なので係官は阻止したところ、騒然とした状態となったという。菅は私の携帯電話を鳴らし、何とかしてくれと頼んできた。

 そこで、「国会議員にかぎり立ち入りを認める、倉庫内の資料には手を触れないこと」を約束させて視察を許可したのである。この手の大衆向けパフォーマンスには閉口するが、こうして「命のリスト」問題はメディアを総動員する大問題となっていく。

 翌24日、衆議院厚生労働委員会で、私は、まずフィブリノゲン製剤を使用した28万人の追跡調査を実施する方針を伝えた。そして、年内の和解に全力をあげる決意を表明した。

 そして、訴訟原告団や関係省庁などとの困難な交渉を積み重ね、年末には福田首相のリーダーシップの下、この問題を解決することができたのである。

 

 

 

 

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