北朝鮮から亡命した女性との対話                          | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba


テーマ:

 以下は、1997年2月13日に書いた文章である。20年前とは思えないほど、北朝鮮は変わっていない。

              *                                         

 ここ数年、北朝鮮からの亡命者が増えているが、とりわけエリート層が多くなっている。昨秋、私もソウルで北からの亡命者に会ってインタビューしたことがある。統一院が手配したのは、40代後半の女性であったが、北朝鮮では工場長を勤めていたという。夫は高校の校長で、夫婦とも社会的地位が高い。彼らは、密かにラジオを組み立てて作り、韓国の放送を聴き、いかに自分の国がひどい状態にあるかがよく分かり、亡命を決意したという。普通の市民は自由に外国の放送を聴いたり、視たりすることはできないのである。エリートの亡命が増えているのは、彼らが、海外の情勢を比較的に容易に知りうる立場にあるからであろう。

 私が会った女性は、北の食糧難について切々と語り、白米などは手に入らず、日頃はとうもろこしを食べていると説明した。そこで、そのような食糧事情ならば、国民が不満を抱いて、金正日体制を転覆しようと試みるのではないかと尋ねたら、答えは否であり、体制は安定しており、崩壊の可能性は小さいという。普通の国民は、生まれついて以来、北朝鮮が地上の楽園であり、金日成、金正日父子が世界で最も偉大な指導者であると教え続けられている。つまり、そのような洗脳を受けている以上、よその国の情勢にふれる機会がないかぎり、体制批判などありようがないと言うのである。また、良好な経済状態が急に悪化したというのなら、反発もしようが、ずっとひどい状態が続いているので、これが常態化して、何の不思議も感じないのだという。

 朝鮮半島の危機のシナリオ作りに没頭していた私にとって、彼女の体制安定という説明が奇妙な説得力を持ったことが印象に残っている。

 

                          

 

舛添要一さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

SNSアカウント

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース