衆議院選挙後、改憲勢力が3分の2を大きく超えた。私も憲法改正論者であるが、拙速主義はよくない。自民党第一次改正案をまとめた経験から、改正作業が政局に翻弄されることは分かる。しかし、小手先の便宜主義で国の根幹を決めてはならない。とくに、9条、そして基本的人権は慎重にすべきである。
私が事務局でとりまとめた自民党第一次改憲草案(2005年):第9条、1項は変えず、第2項「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮者とする自衛軍を保持する」、第3項「自衛軍は、第1項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる」、第4項「前2項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める」。
自民党が、政権与党時代に、立憲主義を堅持し、より多くの国民が合意できる様に、タカ派色を抑えて作ったのが第一次草案。野党時代に、立憲主義を鮮明にせずに、左翼の民主党政権を念頭に攻撃的に出したのが第二次草案。前者のほうが、多くの国民の賛同を得ることができると思う。