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「幻の温泉があるというから行ってみよう!」という話がでました。
幻の温泉とは長野県と新潟県の県境にある山中の温泉です。

テレビでも紹介されたことがあってジャニーズのメンバーが訪れたらしいです。
その際は雨飾山荘のI氏があらかじめルートを作って案内したといいます。
撮影直後は行きやすかったという話だけど

現在は元の姿に戻って容易に行けなくなったようです。

幻の温泉は発見率が1%とも言われているようです。
ネットで情報を探しても挑戦したけど到達できなかったという話が確かに多い。
何度目かの挑戦でたどり着いたという話もあるので

万全の態勢で向かうことにしました。

雨飾山荘まで行ってI氏に現状はどのような感じか尋ねたところ、
しばらく行ってないから分からないとのこと。
あらかじめ入手した情報では沢には大きな滝が2つあり、
その2つ目の滝上部に洞窟があって温泉が湧き出ているとのこと。
沢の入口はI氏に教えてもらいました。

沢の入口に着くと深い藪に覆われていました。
何より厄介なのが凄まじい数のアブでした。
私は不思議と虫に刺されない人間なので

同行のT氏が刺され役を引き受けてくれたようです。
準備中しきりに「痛っ!」と叫んでいました。

ヤブだらけの山中を通り抜けるより

沢の下流から遡上する方が早いと判断して遡上し始めました。
しばらくすると準備中よりもさらに大量のアブに囲まれました。
腕を振って歩くと手にバチバチあたる位で周囲を飛び交っています。
一瞬でも止まれば刺される状態でした。

上流に行くにつれてアブは少なくなったけど

終始アブから逃れることはありませんでした。
沢を上り詰めると滝が2つあると言ってた1つ目の滝は軽くクリアしました。
2つ目の滝はやや大きめで情報では左岸をまくという話だけど

登れそうなので直登しました。
念のためザイルで確保しました。

しばらくすると上部から温泉らしき流れが滝となっていました。
計画の段階では藪こぎや沢の荒れ状態も考慮して

往復7時間の予定で考えていたけど、
思いのほかあっという間の到着でした。
出発から到着まで1時間もかからなかったです。
おそらく沢を直接遡上したことや

滝の直登が時間短縮の要因だと思います。
冒険する気満々だったので物足りなさを感じました。

梶山元湯は宝暦5年(1755年)に開湯された温泉で、
この辺りがかつて鉱山でその時に掘られたものだといいます。
かなり歴史のある温泉です。

山中で生まれたままの姿に戻って温泉を堪能しました。
滝つぼも無い温泉滝で、湯口の洞窟は泥が深く堆積しているし、
浸かれたのは半身のみだったので

下山してからあらためて雨飾山荘の温泉に浸かって汗と疲れをとりました。

雨飾山荘のI氏に到達してきた旨を伝えると、

「よく行ってきたねぇ~!」と嬉しそうでした。
I氏が記念にノートへ「梶山元湯へ行ってきたぞ!!」

と書いてくれと言われたので、
山荘のノートに記念として記載してきました。

お腹がすいてきたので山荘でラーメンを食べたけど、
ガーリックと焦がしバターの効いた

本格的なラーメンで最高に美味しかったです。I氏に感謝!

*梶山元湯へ行かれる方へ*
ザイルを使った登山や沢登り経験などのある方であれば問題なく行けます。
地図を読めなかったり天候判断ができないと危険な場所です。
沢上部の山は雨が多い地域なので麓は晴れていても急激な増水が考えられます。
メインルートは藪こぎがほとんどです。ルートらしきものは存在しません。
地図で現在位置を確認できないと迷う可能性が非常に高いです。
マムシが多く生息する(らしい?)ので足元に注意をしながら登る必要があります。
熊が多いという話でしたけど私達が登った時には形跡などはみられませんでした。
念のために鈴や笛は必須です。
虫よけはあったほうが良いです。アブにはあまり効果はないようでした。
湯口の洞窟には絶対入らないように!落盤やガス中毒の恐れがあります。
経験が豊富な方や行ったことある方に同行してもらうことをお勧めします。

画像1:沢を遡上して2つ目の滝
画像2:お湯が湧き出ている洞窟口
画像3:洞窟内部(入口から撮影)