分かるからできるへのきっかけを掴むために | OJT代行型研修の株式会社シンスター スタッフブログ

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こんにちは、シンスターの永田です。

皆さんは、「ロジカルシンキング」について学んだことはありますか?書店にいけば関連書籍があふれていますし、ネットで検索すればロジカルシンキング研修を紹介しているサイトが山ほど。ロジカルシンキングは、ビジネスパーソンの必須スキルの一つとして定着してきていると感じます。

しかし同時に、仕事の中で実際にロジカルに物事を考えようとすると難しいという話もよく聞きます。「本を読んだけれど、仕事の中でどうやって使ったらいいかわからない」「学んだことを使って提案書を書いてみたけど、上司に見せても反応はイマイチ。」「結局時間がかかるから、ツールは知っているけど使わない」等々・・・。

ですが、ぜひ考えてみて下さい。何事もそうだと思うのですが、コツを掴むまでには時間がかかるものです。例えば、私は趣味でギターを弾くのですが、最初に「上手くコードを押さえる」という行為が出来るようになるまでに、かなり時間がかかったものです。ですが根気強くコツコツ練習を続けるうちに、ある時を境に、今までが嘘のように弾けるようになりました。皆さんも、このような経験、ありませんか?

ロジカルシンキングも同様で、1度や2度うまくいかなかっただけでロジカルに考えることをあきらめてしまっては、なかなか上達はしません。ですが、趣味とは違い仕事では効率を求められるため、なかなか根気強く「やり続ける」事が難しく、その結果「知っているけど、使わない」状況に陥ってしまう方が多いように思われます。

先日もお客様から、昔一度ロジカルシンキングを学んだのだけど、仕事では使えていない。でもロジカルに考えることの重要性は理解しているので、あらためて仕事で使えるように学び直せる研修をしたいという要望がありました。

そこで、シンスターでは、ロジカルシンキングが「分かる」から「できる」になるように、限られた時間の中でひたすら考えて、アウトプットを出して、出して、出しまくるという、ロジカルシンキングの100人組手のような「ロジカルシンキング徹底実践~“分かる”から“できる”へ~」という研修を開発しました。

研修では、出されたお題に対してまずは自分一人で考え、その後に各々が自分の考えを持ち寄ってグループやクラス全体で議論をし、講師をはじめ、多くの人から自分のアウトプットにアドバイスをもらいます。

実はロジカルシンキングを身に付けるにあたっては、これが重要なポイントなのです。人間は、自分のアウトプットにはなかなか欠けている部分を見つけることができません。なぜならそれは自分が「正しい」と思って出しているアウトプットだからです。

研修の中で、自分のアウトプットに対して講師や他の受講生から1日中突っ込まれ続けることで、自分の思考のクセや、自分が見落としがちな視点、浅かった考えを知ることができます。このことを繰り返すことで、「他人にも通じるロジカルな考え方」のコツを掴むことができるようになるのです。

そしてもう一つ大事なのは、「限られた時間でアウトプットを出す」ことを意識すること。仕事では効率を求められ、一つの物事を考えるのに半日もかけることはできません。この研修では一つの演習の時間設定を、通常の研修よりも短く設定し、時間を意識してアウトプットを出すことを求めます。

最初は、みなさん中々うまくロジックツリーを作ることが出来ず、残り1分を切った頃にようやくホワイトボードにロジックツリーを書き出したグループもありました。

しかし、だんだんと繰り返し演習をやることで「まず具体策を考えてしまいがちだから、最初はもう少し抽象的に考えてみよう」「MECEを意識しすぎて分解をすることが目的になってしまっている」といった自身の思考のクセに気付くことができ、また「どの切り口で分解するのが最適か、まずはみんなでブレストしよう」、「さっき習った、あのフレームワークでまずは分解してみたら?」といった、より効率的に考えるために全員が協力して工夫をする姿が見える様になりました。

研修の中で何度も何度もトライ&エラーを繰り返し、エラーの際に沢山の人からアドバイスをもらうことで、次のトライの質が確実に上がっていく、受講生の皆さんもそんな自身の変化を実感されている様でした。

このように、たった1日間という短い時間でも、繰り返し考えてアウトプットを出し、他の人とその考えを議論し、自身の思考のクセを知ることで、確実に論理思考力は高まっていくように感じました。皆さんも、ぜひ「分かる」から「できる」へステップアップする為に、普段の業務の中から自分の考えたことを部署のメンバーや上司、時には同期の仲間と議論する機会を意識して作ってみてはいかがでしょうか。