物流 と ロジスティクス と 流通 | 埼玉 倉庫(株)篠崎運送倉庫

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柳原です。

物流、流通、ロジスティクス。。。
結構、よく聞き、でも実は混同されがち言葉ですよね。

正直に言うと、私の実務の中でガチンコにこれらの意味を詳細に知っていて、頻繁に言葉が飛び交うかというと、実はそんなに無いです。

ただ、概念やせめて大まかには知っていないと、お客様と認識が食い違ってきたり、ご提案ができない事は頻繁にあります。

これらの言葉をやたら使って、ガチガチに意味と実務をすり合せようとするととてもインテリチックになりますが、
やわらかい言葉や万人に分かりやすい言葉でお話しし、結果的にはこれらの概念や意味が実務に合わさっていくようなご提案は多々必要になります。

ちなみに。。。
流通とは実は仏教用語らしく、私も初めて知った時はビックリしました。

物流とは実は日本独自の造語で物的流通の略語。
しかも近代に入ってからの言葉。

近代経済において商品価値を高めるため付加価値の向上を目的に海外を含め研究した結果できた言葉との事です。

いわゆる海外で一般的なロジスティクス概念と、モノが世に流れていく過程で必要な実務的6機能を総まとめにした言葉で、当時の日本で適した言葉が無く造語となったようです。

6機能とは、そう、輸送、保管、荷役、流通加工、包装、情報管理の事です。

ロジスティクスは、必要な物を必要な場所へ必要な時に必要な数だけ調達するモノを動かす概念です。

もともとは戦争の繰り返しから生まれてきた概念であり言葉です。

戦争を遂行するためには、戦略(Strategy)、作戦(Operation)、戦術(Tactics)、そして兵站(Logistics)が必要になります。

その中の兵站部分においてロジスティクスという概念が生まれるのです。

「アマチュアは兵器や戦術を語り、プロフェッショナルは兵站を語る」といわれる通り、世界においては、いわゆる物流はとても高い位置にあります。

先の湾岸戦争は「ロジスティクスで戦争に勝利した」とも言われています。

太平洋戦争に至っては、ロジスティクス概念の無い、もしくはロジスティクスを展開できない日本の戦略が敗戦を招いたとも言われています。

これらのとおり、流通 物流 ロジスティクス(兵站)と 言葉が異なっているとおり 実は意味も大きく異なっていて、けっして流通≒物流≒ロジスティクス(兵站)ではないのです。

物流の主眼は6実務機能(輸送 保管 荷役 加工 包装 情報)が、
ロジスティクスは全体戦略戦術を成功させるための兵站戦略(時間 場所 大きさ 重さ 形 数)概念であるのです。

物流はある意味 6機能ごとの 各個最適 個々最適であるがゆえに、全体バランスが崩れる可能性も秘めています。

そこでSCM展開していこうと各社とも努力されているわけです。
JIT配送や看板方式などは良い例ですね。

ロジスティクスは物の始まり~物の終わりまでの全体最適を目指しているがゆえに、個々が各々に最適化する芽が開花しにくいかもしれません。

そのために最適な個々を調達しアウトソーシングする3PLの土壌がもともとあるのだと思います。

諸外国では、たとえば店舗を増やす場合には自社のロジスティクスがキチンと展開できる範囲内で全体戦略を思考するといわれます。

海外で有名な店や会社がなかなか日本に出店しないのは、なにもマーケティングリサーチの結果だけとは限りません。

もしかするとマーケティング上ではすぐにでも出店した方が良い結果がでていても、ロジスティクスの未構築がゆえに出店を控えている事も多分にあるかと思います。

どちらにせよ、物流もロジスティクスも流通も業務そのものは太古の昔から自然発生的にあるものです。

また、上記は私的な思いであり、いろいろと諸説もあり、考え方も人それぞれです。

実際には各業界でのしきたりや昔からの決めごとなど、頭と机上で全て片付くものではありませんから、よくよく状況を考え現実と理想、世界的と日本的を融合させて、互いに良かったと思えるご縁に繋げられたらイイですね。

なにせ物流は前行程と現行程と後行程という互いのご縁を最良に結ぶ仕事なのですから。。。