独立記念日の7月4日、「新型コロナウイルスからの独立を宣言できる時が今までになく近づいている」とのホワイトハウスでのバイデン大統領の演説通り、ここアメリカでは穏やかな日常が確実に戻りつつあります。
変異株の脅威が続いてはいるものの、路上やスーパーの店内にまで軍隊が出動し、厳戒態勢だったロックダウンの時期に比べれば、信じられないほどの改善ぶり!
全米で起きていたアジア人差別や暴行を受け、ここ数ヶ月は私の買物時などにも主人のポールが同行していたのですが、ワクチンの普及と比例してそれらも落ち着き、やっと一人で外出できるようにも・・・
実際、3月のワクチン接種完了以降は、この時を楽しみに待ってくれていた友人達が、続々とここヒーリング・ランチ(癒しの牧場)を訪れてもいます。
そんな折、ポールと「ずっとこもっていたし、久しぶりに息抜きしたいね」と話し、パンデミック以降初めて牧場を離れ、アルバカーキへ二泊三日の週末旅行に出かけました。
都市から自然の中へ息抜きに出かけるのが一般的ですが、私達の場合はまさに逆・・・パンデミックと同時にシリコンバレーから大自然の牧場に越して早一年・・・久しぶりの都会の喧騒です。
ヒーリング・ランチの周辺はネイティブアメリカンのナバホ居住地のため、私達の周囲はナバホの人々ばかり。対してアルバカーキは大多数の白人層に加えメキシコ系の人も多く、同じ州とは言え、まるで外国に来たような錯覚を起こしたりも。
ホテルに到着すると、ロビーでマスクをしているのは私達だけ・・・フロントデスクの女性に聞けば、「ワクチン接種完了の方は、ホテル内やレストランでもマスク着用は不要です」とのこと!
公共の場でマスクをしないことが初めての私達は、恐る恐るマスクをはずし、、、その後の滞在中は、まるでパンデミックなど起きなかったかのような開放感をたっぷり味わうことが出来ました
”ホテルのロビー”
ニューメキシコ州には、スペイン、メキシコ、ネイティブアメリカンの文化が
織りなす独特な雰囲気があります。
ディナーはホテル内でメキシコ料理を堪能し、翌朝は向かいのSawmill Market(ソウミル・マーケット)にて朝食。ここは1903年設立の材木工場を2019年に改装し、地元のグルメなお店が集結した食のパラダイス。オープンとほぼ同時にパンデミックが襲ったにも関わらず、満客の様子にホッとしました。
元工場を彷彿させる、Sawmill Marketの外観
ニューメキシコ産のダークチョコレートをお土産に・・・
その後はホテル周辺を散歩したり・・・
部屋で休憩したり・・・
ホテルの窓からの眺め
室内には、ニューメキシコ州を流れる大河、リオ・グランデの写真集が・・・
午後は新居用の家具を購入したり・・・
ニューメキシコらしいラスティックな家具が沢山!
さらにポールは「せっかくだから、志野が前から行きたがっていたLos Poblanosでディナーをしよう」と提案。”ロス・ポブラノス”は、オーガニックラベンダー畑と美味な食事で知られる素敵なファーム(農場) ニューメキシコ州での”和道リトリートワークショップ”を開催するたびに、空港などでラベンダーバームを購入しては、いつかファームを訪れたいと思い続けて来ました。
今回は、50もあるゲストルームがパンデミック後の来客で満室だったため行く予定ではなかったのですが、滞在中のホテルから至近距離であることがわかり、いざ念願の場所へ!
ちょうど咲き始めたラベンダーが迎えてくれました。
食事やカクテルにもラベンダーがあしらわれ、至福なひと時・・・
Ristra(乾燥した唐辛子の束)を吊るし、来客をウェルカムするのがニューメキシコ流
つい食のことばかりになってしまいましたが、一年以上、たまにギャラップ(最寄りの街)でテイクアウトをする以外は自宅で過ごして来たので、久しぶりの美味な外食は、お腹と心の滋養になりました。
とは言え、三日目になると牧場に残して来た動物達が無性に恋しく、帰途を急ぐ私達 帰宅するや、犬達は大興奮で駆け寄り、馬達はハグを求め、猫はすり寄って甘えて来ます。
そして見慣れたはずのドラマティックな夕陽に感動し、街とは反するヒーリング・ランチの静寂に、「やっぱりここが私の居る場所」と、実感するのでした・・・