野生の小鹿、マチルダとの日々《 中編 》 | 和道ライフコーチ・志野デスーザ・ブログ

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( クローズ予定の旧ブログより抜粋:2011年6月付記事 )

 

我が家の庭でレスキューした子鹿のマチルダを、その後は仕事で外出するポールに代わり、私がすべての面倒を見ることに・・・当初は3時間ごとに動物用のミルクを作ってあたえ、それこそ生後間もない赤ちゃんを育てる母親のような心境でした。やがてミルクと並行して草を食べるようになってからは、ケージの外に連れ出し一緒に散歩。「マチルダ!」と呼べば、遠くからでも勢いよく走って来るようになりました。
 




ある夜、午前3時頃に激しい雷雨の音で目覚めた私は、急いでマチルダの様子を見に外へ!生まれて初めて嵐を迎えた彼女はおびえ、ケージの中を走り回っています。ミルクを与え、「これは嵐といって明日になれば終わるから、なにも心配することはないのよ」と言い聞かせながら撫でると、落ち着きを取り戻しました。

 

ミルクを飲み終えたので離れようとすれば、「お願い、怖いからもう少しそばにいて」と言わんばかりに鳴くマチルダ。レインコートで覆いきれない私の足下はすっかりずぶ濡れ状態なものの、マチルダを抱き寄せ、彼女の気がすむまで撫で続けていました。

見事に晴れた翌朝、ポールに夜中の出来事を話すと、「熟睡していてぜんぜん気づかなかったよ。それにしても朝起きるのも苦手な志野が、夜中に飛び起きてマチルダの面倒を見たとは感心だ」と驚きの顔!

 

家の中でミルクタイム





 

またある日は、散歩に出たマチルダが夕食時に帰って来ず、朝を迎えても戻らない彼女を心配し、裏庭の森の中で彼女の帰りを祈り続けました。しばらくすると薮の中でガサッと音がし、姿を現したマチルダ。「やっと帰って来た!」と喜びの声を上げたのも束の間、渓谷のような裏庭は坂になっているため足を滑らせたのでしょうか?なんと彼女の前足が折れています!ショボーン

身体もだいぶ大きくなり、ようやく森に還れそうだったマチルダですが、折れた骨が悪化しないよう、再度ケージの中で面倒を見ることに・・・

 

もともとこの界隈では鹿のレスキューが禁じられているため、獣医に連れて行くこともできません。それでも、どこか鹿などの手当をしてくれる施設がないものかとネットで色々と探し、遠く離れた野生動物保護団体に電話をかけて聞けば、「鹿は受け付けていません。骨折して手に負えないようなら、警察に連絡すれば銃殺しに来てくれますよ」との信じられない返事が ムカムカ

 

「犬用のヘアサロンやスパは沢山あっても、鹿は命さえ尊重されないの??」と、やりきれない思いがこみ上げて来ましたが、「それならマチルダが元気になるまで、私達がなんとか面倒を見よう」と、板と紙テープで彼女の足を固定し、折れた骨が安定するのを待つことに・・・

 

青いテープで巻かれた脚は、立つことも出来ませんでした。

 


その後は、マチルダに代わって私が森に入り、彼女が好むエサ(数種の草)を採る日々が続きました。時には汗だくに、時には沢山の蚊にさされ、また時には渓谷でしりもちをつきながら・・・それでも可愛いマチルダが喜んで草を食べる姿を見ると、そんな苦労も吹き飛びます照れ

 

さらに、骨折で運動不足のマチルダが便秘気味の際は、母鹿が子鹿の排便を促すためにおしりの穴を撫でることを真似ながら、「マチルダがいい糞をした!」と喜ぶ自分に、東京でヒールしか履いたことのなかった私がずいぶん変わったものだと実感したりも・・・


また、当初は禁止事項である鹿の保護を隠していた私達ですが、次第に寛大な近所の人達の間でマチルダはアイドルのような存在になり、可愛い彼女を一目見ようと、子供達を連れて訪れるファミリーもありました。

 

徐々に折れた脚も良くなりつつ、、、

 

 

さようなら、小鹿のマチルダ!」《 後編 》につづく・・・