今日は各種祭事(出張祭典のほとんど)で、お供えとして持って行く鯛のシバリ方をご紹介します。


ただし、あくまでも当社ではこうしてシバっている、ということで、これが正しい! と決まっているわけではないことをお断りしておきます。


かつては「海腹川背」といって海の魚はご神前に腹を、川魚は背を向けると決まっていましたけれど、今では区別せず、腹をご神前に向けます。そして、中央より向かって右にお供えする場合、頭は左に、向かって左にお供えする場合、右に頭を向けます(これはほぼ全国共通)。


ではシバります。


~新川の社務所から~-201007261038000.jpg ~新川の社務所から~-201007261039000.jpg


写真左・まず麻ひもを体長の1.5倍ほどの長さに切ります。それから輪をつくって背ビレにひっかけます。

写真右・左の方にひもを引っ張って(背ビレが張るようにしつつ)、それを下の方から口に噛ませてから、今度は右に引っ張ります。ちなみに、キリで口を開けていまして、じゃないとなかなか開きません。噛ませたあとは、自然に口がしまります。


~新川の社務所から~-201007261040000.jpg ~新川の社務所から~-201007261040001.jpg


写真左・引っ張ったひもを奥から手前の方へ。シッポの根元でまわし、

写真右・ぐるっと奥へ。


~新川の社務所から~-201007261045000.jpg ~新川の社務所から~-201007261045001.jpg


写真左・一度根元で縛って固定し、ひもを手前へ。

写真右・こんな風に通します。要はここで輪を作ります。


~新川の社務所から~-201007261046000.jpg ~新川の社務所から~-201007261046002.jpg


写真左・手前に来たひもを引っ張れば輪が小さくなります。それで大きさを調整します。

写真右・余ったひもをここで切り落とします。


~新川の社務所から~-201007261047000.jpg


完成。ビニール袋に入れて持って行きます。最近は暑いですから、さらにクーラーボックスに保冷剤を入れていきます。


~新川の社務所から~-201007261244000.jpg ~新川の社務所から~-201007261244001.jpg

写真左・こんな風にお供えします。これを見たら、同業の方ならどんな状況かすぐ分ってしまいます。写真の左側にあるのは「鎮物(しずめもの)」で、ご神前のちょうど中央線(正中・せいちゅう)を通っています。向かって右にお供えする場合なので、前述のように、このような向きになります。

写真右・ちょっと写真自体が曲がってますが、魚の位置をご確認ください。


なお、これは地鎮祭の祭壇です。このときは、なまら暑かった……。