今日は

コンクールの

コンテンポラリーダンス部門と

モダンダンス部門(現代舞踊部門含)


その見方の違いについて書きます。


歴史的な背景からの見方ではなく

あくまでコンクール的な見方で

書きます。


私はよくコンクールに出場してきました。


今でもたまに出場してるんですがね🤣


コンテンポラリーダンス部門
モダンダンス部門


同じような踊りでも

違う見方をされます。


それを審査する人が

そもそも違うので

そうなりやすい。


コンテンポラリーダンス部門
に出場するのか


モダンダンス部門
または
現代舞踊部門

に出場するのかで


かなりその審査員が

「見ている部分が違います」


なので

その見られ方の違いについて

書いてみます。


コンテンポラリーダンスも

モダンダンスも現代舞踊も

舞台芸術のジャンルなので


作品表現として

どの程度できるダンサーか?

という基本的な部分は

同じなんですが


バレエのコンクールの、

コンテンポラリーダンス「部門」

においては


バレエ部門の審査と同じ人が

見ることが多いので



体のコントロールや体幹強度

ボディラインの美しさ


「造形美としての完成度」

を主に評価し

そこをまず見ています。



モダンダンス部門
現代舞踊部門

そして

コンテンポラリーダンスのみのコンクールは


作品として

斬新さを含めて

トータルで表現を見られることが多い


なので

「題名、作品名」も

大切になってきます。


その部門に出場する際、

作品名は

パッと見て理解できるもの

である必要があります。


例えば

フランス語や英語などで

カッコ良さげな題名をつけても


日本人の審査員が

審査用紙をその場でパッと見たときに


感覚でわからない言葉だと

理解してもらいにくい。


動きと衣装と音楽と作品名とを

照らし合わせて


パッと作品として眺めたときに

評価してもらいにくいんです。


「その題名を表現しているか?」

を見られます。


ここが

私がいままで出場してきて

一番違いを感じたところです。


なので

コンテンポラリーダンス部門は


ボディラインの見える

シンプルな衣装で

体のコントロールや

体自体の流れを見てもらえるように。


あまり「意味」を感じさせると

クドイと思われるので🤣

カッコ良い音楽で

スマートに踊るが吉。


モダンダンス部門
現代舞踊部門は

題名もちゃんと考えて

「力強く生命を感じさせる表現」にする


音楽を使う場合も

セリフとか音楽ではない音など

作品としての工夫が必要です。


もちろん審査員次第なんですがね〜
(なんやそれ)


私の経験では

そこに大きな違いを

感じました。



で、ここからはついでに


ダンス的なセンスの踊りと

舞踊的なセンスの踊り


その違いについても書いてみます。


ダンス的なセンスの作品とは

動きや演出を

「ファッション的に」作ります。


一番はカッコ良さや美しさが大事なので

「デザイン」を主軸にした

作品を作ります。


なので

「感覚的にカッコいいもの」

を作ってから


そこに後付けで

テーマや題名を付けている場合が

多いです。


コンテンポラリーダンスも

動き重視で踊る人は

その傾向が強いかな。


動きというデザインを見せたい

わけなのでね。


作品名も

「ただカッコ良くて

意味深ぽい響きの言葉」を

後付けでつけるとか🤣


そういうダンス的な

デザインがカッコいい表現を

見ていて思うのは


そんな題名つけなくていいから

「ムーヴメントVo.3」

みたいな題名の方が


やってること、見せているものが

伝わりやすいと思う。


一方、舞踊は

まずテーマや物語ありきです。


宗教的であり古典的なんですよね。


物語やテーマを伝えることを目的に

踊りという方法でそれを表現する。


見る人に受け取りやすくするために

詩的に美的にして


テーマや物語が伝わるように作るので

表現のくくりとしては

芝居や劇と同じなんです。


「何を伝えたいか?」

もしくは

「自分ではないどこかの誰か」

それを意識して

表現してるわけ。



「私は舞踊をしている」

という人の中には

美しい動きやカッコいい動きの部分が

好きな人もいます。


それは動きのデザインを見せることが

目的になるので

ダンサー的だなと思っています。


私もそうでしたし。


これの意味は?とか

それはどんな人?みたいに

そこを深くは掘らないし


そもそもそこには

興味ないんですよ 笑


でも今はもっとその作品の

意味、テーマ、誰か(何か)

を考えていて


その方が自分が踊ってて

入り込めて

気持ちいいから。


デザインするセンスも好きだが

テーマや物語や

バックグラウンドが見えてくるものが見える方が

好きな表現になってきました。


なので、ただ沢山動かなくなったし

明確にして動くようになった。


ダンサーとして表現したければ

体のデザインを掘る必要がある。


舞踊として表現したければ

物語を掘る必要がある。