井川茶 |  心樹庵 おちゃこよみ

 心樹庵 おちゃこよみ

  
 生まれも育ちも東京の二人が奈良に来て13年。
奈良の古い街並みが今も残る“ならまち”で日本茶と
中国茶の専門店を開いています。

悠久の都~奈良から大好きなお茶の魅力を発信して
いきます。


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静岡のお茶といえば本山・川根・天竜はもちろん、日本平に富士、清水、牧の原に掛川・・・両手でも足りないくらい挙げられると思いますが、“井川”がそこに入ってくることはかなりレアなのではないでしょうか。
井川地区は大井川の最上流に位置し標高も700メートルを超える山間地。
15年前、初めて井川に静岡駅からバスで向かった時は休憩をはさんで2時間45分の旅。その日は雨が降っていて霧で何も周りが見えない中、どこへ向かうんだろうと不安な気持ちもよぎりつつ行ったことを覚えています。井川に住む人々は大昔長野方面の山々から移り住んだとのことで、いまでも狩猟が解禁の時期には行われていたり井川独自の在来作物を植えていたり静岡県民というよりも井川民といったほうがしっくりくるような雰囲気に包まれた場所です。
静岡の市街地に下りるまでに峠をいくつも超えるので、行き来がひんぱんにできないことも独自の文化も守られ伝えられてきた一因なのだろうと思います。
なかでも大日峠は標高1200メートルほどもあり、江戸時代に徳川家康に献上するお茶を保存したお茶蔵があったことでも有名です。里と違って夏場でも冷涼な場所なので保存に適していたのでしょう。
井川は南アルプスへ登山するための玄関口として訪れる人も多く、一般的な静岡に持つイメージとはまた違う面にふれることのできる土地です。
 
今でこそ高齢化や過疎化で相当縮小してますが、お茶を栽培する住民も多く、香気の非常に高い井川茶が特産でもあります。
が、本当に生産量は少ないので井川産100%で県外の市場に出てくることはまずないというレアなお茶です。
 
今年仕入れさせていただいたのは、井川北部共同製茶組合で揉んでいるお茶です。
 
 
35キロラインという出品茶を揉むような小さな製茶機械で揉んでいるとのこと。(それが1.5ライン)生葉が30キロしか入らないので、一日に作れる量もとてもわずかです。
いまでもこの辺りでは機械でお茶を刈るよりも手摘みのほうが割合が多いというから、このような茶産地がいまでもあったのか・・・と私達も非常に驚きました。
 
 
生産者の滝浪さんは通常は民宿ふるさとのオーナーさん。
狩猟なども行うそうで、民宿で供される食事にはジビエが加わることも多いそうです。
次はきっと宿泊付きで行きたいと思ってます!
ちなみにここで購入した自家製のニホンミツバチの蜂蜜はとってもコクがありほのかな酸味がありました。濃度が半端なく高い感じ・・・
 
 
春の手摘みの風景。山に囲まれた茶畑です。
単一品種では量が足りないのでやぶきたと実生の在来を合わせます。それでも20キロほどしか毎年作れないとても希少なお茶です。
 
 
手摘みは丸一日仕事。夕方になると生葉を持って続々とみなさんやってきます。
摘んだ生葉は一晩静置され、翌朝揉みます。昔ながらの自然な萎凋で葉痛みもしないのは井川が冷涼な土地であることや施肥の量がかなり少ないことも無関係ではないでしょう。
 
 
北部の共同工場ではお茶を作るのは一番茶のみ。春の一番茶に一年のすべての力が注がれています。
 
実はこのお茶、どのように紹介するか正直迷いました。なぜって?
もちろん、嗜好品のお茶として楽しめるし、希少な産地のお茶としてまだ飲んだことがない方々にもぜひ飲んでいただきたい気持ちなのですが、このお茶に内在するエッセンスとは“ものすごいミネラル感”なのです。
ミネラル感を期待して煎茶を飲むっていう人がどれだけ世の中にいるか??って話で(;^_^A非常にわかりにくい且つ誤解を与えてしまうかもしれないことを承知のうえで書きます。
茶葉にお湯を通すだけで高ミネラルウォーターになるような浄水器・・・ううむ、例えて言うならばそのような表現でしょうか。
井川の水は南アルプスの麓だけあって非常に硬い印象です。(硬度は測ったことありませんがカルシウムとマグネシウムだけの要因ではない硬さです)岩清水ということばがぴったりくるようなキリッとしていながら重たい水なのですが、このお茶を飲むとその岩から溶け出したミネラル水の雰囲気が強く感じられるのです。お茶の甘味や旨味、苦渋味、仕上げの火香や品種香・・・お茶としての香味どうのよりも前にくる存在感て。。。
ここまでミネラル感を連発してしまうお茶は中国茶では珍しくありませんが、日本のお茶では非常にレア。
 
マイナーなお話を熱く語ってしまいましたが(^_^;)
清涼感溢れるお茶、という表現なら少しご理解いただきやすいかな?
井川茶・・・きりりとした山のお茶です。
オンラインショップでの掲載はこちらです。
 
 
 
 

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