この一週間、オリンピックでは毎日熱戦が繰り広げられ、日々新しいドラマが生まれています。

開催前は五輪開催を中止しろと騒いでいたメディアも、手のひらを返してメダリスト達をスタジオに読んで大喜びしています。

まあ、想像通りですよね?
日本人がメダルを取ったらそうなるのは判り切っていましたからえー

とりあえず、メディアには今精一杯頑張っている選手達を批判したり傷つけたりしないように、それだけはお願いしたいものです。





オリンピックの開催については今も賛否はあると思います。

海外の記者の目にも、プロの試合には観客を入れているのにオリンピックは無観客にするという事実が奇異に映っているようですが、当然です。

私も納得できる説明は出来ません。


ただ、オリンピック反対派と賛成派の落としどころが無観客だったんだろうと、そう思うだけです。


反対派の朝日新聞も、さすがに甲子園は無観客にするそうですが、各校2千人の応援団や学校関係者は観戦を認めるそうです。

高校球児の家族は現地で応援しても良くて、オリンピアンたちの家族はTVで見てねというのは、誰が考えても納得のいくものではないと思います。

こういう判断をする人たちの言うことは、果たして傾聴に値すると思いますか?
高校野球が危険なく開催できるというのなら、オリンピックだって有観客でできたはずです。

甲子園の話になると
「高校球児の夢なんだから甲子園は開催してあげて」
「子供の一生に一度の晴れ舞台だもの、そりゃ家族も見たいわよ」
「濃厚接触者でもない選手まで出場停止になるのはけしからん!」
と、そんな擁護が飛び交いますが、それはオリンピアンたちだって同じです。

甲子園が高校球児の夢の舞台なら、オリンピックは世界中のアスリートの夢の舞台です。

甲子園がプロになるための登竜門なら、オリンピックは貧しさから脱することが出来たり、家族の生活が懸かっていたり、将来の自分とその競技の未来がかかっていたりする、アマチュアスポーツにとっての夢の舞台です。

それを「コロナ禍なんだから中止にするのが普通だろ」と簡単に言ってしまうのは、想像力と創造力の欠如です。

例え暗闇でも手探りで一歩前に進むしかないのです。
そして、どうするのが最善だろうかと知恵を絞るしかないのです。



もちろん、私も運営側の醜聞には呆れていますし怒りも感じています。
いつかガッツリ天罰が下ればいいと思っています。
いーや、むしろ「天罰を与えてねウインク」と積極的に神様にお願いをしているくらいです。


でも、その連中たちの行為と選手たちは何も関係ありません。
そのツケを選手たちに負わせるのは余りに理不尽です。



選手は理事たちの醜聞とは全く関係ありません。
そこを一緒くたにしてしまうのは単なる感情論であって、理性的な見地から見ればトップがやらかしたからと言っても選手に罪がないのは明らかです。


ならば、どうにかして開催してあげたい。

何も持っていない人間が貧しさから脱出するために、最も簡単にできることが「スポーツで名誉を得ること」です。
そのために、選手達は人生をかけて挑んできている選手もいるんです。

親子2代にわたってメダルの夢を追いかけてきているという選手もいます。
家族や友人たちに支えられてここまで辿り着いたという選手もいます。


そんな選手達を、オリンピックでは毎回目にしているのに
「今日本もコロナで大変だから開催できないよ」
なんて言ったら、自分達の国はもっと大変だよと返されて終わりです。

そのくらい、世界の状況は日本の何倍も大変なんですから。



とはいえ、今の現状を考えれば、オリンピアンたちを守るためには無観客で良かったのかもしれないなとも思います。

選手たちがコロナを持ち込んでパンデミックが起きるという反対派の言い分とは逆に、羽目を外してコントロールが効かなくなってきた一般市民から選手を守るという意味で、です。

そう考えれば、今は外部と行き来している日本人スタッフが一難危険なのかもしれません。




どうやら、選手村の警備はネットで言われていた以上に厳重のようで、選手村に入るのは選手であってもかなり大変だったようです。

選手村を取り囲むフェンスは2重になっていて、その間を警備員がパトロールしているようです。
そういう様子を選手たちのTik Tokで見ることが出来るので、最近はそういった映像ばかり興味深く見ていますが、選手達が結構楽しそうにやっている姿を見るのは見ていて嬉しいですよね。

ネットには「選手たちが選手村を抜け出して遊びに行こうとしている!」という記事も上がっていましたが、一人でこっそり抜け出すのは結構難しいようです(笑)

ウーバーイーツも使えるそうですが、配達員が行けるのは選手村の窓口まで。
そこに関係者が取りに行くことになっているようで、暖かいものを暖かいうちに食べたりするのは無理のようです。

外に行くのが難しいので、選手の中には警備員さんと翻訳ソフトを使って会話しようとする選手もいて、なんとも微笑ましいというかいじましいというか(笑)




選手村で特に好評なのは食事らしく、ベジタリアン、ビーガン、グルテンフリー、果てはハラル食もあるという徹底ぶりです。

選手達が美味しいと言って食べている様子を見ているだけでこっちまでお腹が空いてきてしまいます。


日本食も好評なようで
「キューカンバースーシー!ツナースシー!」
と言いながら美味しそうにカッパ巻きやツナ巻きを食べている姿にホッコリしつつ、
「もっと高いネタはないのか?」
と笑ってしまいました。


納豆を食べている選手もいてチャレンジャーだなあと驚いたり、ギョーザを手で食べている選手には「誰か、それ手で食べないものだって教えてあげて~」と笑ってしまったり。

終いには、放射能が怖いから選手の食事は全て自分たちが作ると言っていた韓国の選手が、いつの間にか選手村で食事をしている姿が捉えられていたり(笑)

あれだけ各国の選手がSNSに上げていたら、そりゃ食べに行きたくもなりますよねチュー

いや、美味しいと思ってもらえたなら何よりです。
美味しい食事をしっかり食べて、頑張ってください。



選手村の中にはネイルサロンもマッサージルームも美容室も郵便局も花屋もお土産屋さんもとっても広いジムもあって、選手達はそれほど退屈していないようです。

私が一番ホッコリしているのは、ホテルと試合会場の往復しか許されていない記者たちが、ホテルに併設されているコンビニの虜になっているところ(笑)

まともな食事はとれないだろうと思ってプロテインバー?を大量に持ち込んだのに、コンビニの食事にドはまりして
「セブンがないと何もできない~」
とやっているのが面白かったですね。

サンドイッチはフカフカで美味しいし、スナックは豊富だし、ドリンクはどれも選べないほどありますしね。
セブンがあったら全然生きていけますよ(笑)


他に嬉しかったのは、福島で合宿していたチームが福島の桃を大絶賛してくれていたことですね。

私、ここ5年くらい福島の「あかつき」しか手ベていません。
そのくらい「あかつき」は美味しいです。





いやあ、本当に、オリンピックが終わっても数ヶ月は選手村を取り壊さず、一般開放してもらいたいなあと思いますね。
絶対に食堂はフードコートとして人気になりますよ。





お弁当を廃棄したことを叩いていたメディアもありましたが、無観客になったことで色々と余るのはある程度想定されていたことです。
そもそも、オリンピックの開催まで危ぶまれていたんですから。

もしオリンピックが中止になってしまったら、選手村の内装も、段ボールベッドも、5400個くらいあるメダルもそれを入れる手作りの木工品のメダルケースも、手すき和紙で作った賞状も、ボランティアだけでなくスタッフや警備員の職も、搬入する物資も、全てが無駄になるところだったんです。

オリンピックが中止になっていたら4000個どころか1万個×日数分のお弁当が無駄になっていたんですよ。
それだけのお弁当をキャンセルされたら業者はつぶれていたかもしれませんし、結局はお金を払ったうえで食材は持てあますことになっていたでしょう。

当初は無観客の会場での仕事の割り振りも分からなかったようで、そこは毎日出たとこ勝負なんじゃないかと思います。



後日、オリンピックに対してはまた書きたいなと思っていますが、今回は前回のオリンピックで活躍した人達は調子が上がらず、むしろ名前を知らなかった選手や若い選手達が大活躍していますね。

オリンピックというのは本当に残酷で、強いだけでは勝てないんですよね。

「時」と「運」と、それまでに培ってきた「力」がドンピシャと合って初めて、メダルに手が届くんでしょうね。


伸びた1年は、ある選手には絶望だったけどある選手には希望でもあった。
そういうことを考えると、これほどまでに多くの人達が夢を見、希望を抱き、愛と情熱を注ぎ、自分達の未来をかけたオリンピックを、短絡的に「中止にすべき」というのは本当に共感力にかけた発言だったと思います。

医療従事者が~!と言いたい人は、責めるべきはオリンピックでも政府でもなく
「コロナに免疫が出来る前に緊急事態宣言に免疫が出来た」
と嘯きながら、夜の街でドンチャンやっていた人達をこそ責めるべきです。

何が危険か、もう十分に分かっているはずなのに
「だって、オリンピックだってやってるじゃないですかぁ」
と、全くレベルの違う感染対策をしているオリンピックを引き合いに出して遊びに行っているアホポンタンどもの行動にこそ警鐘を鳴らすべきなんです。


今回私は、変則的ではあったとしてもオリンピックが開催されたことは素直に「良かったね」と思っています。

選手達は美味しいものを食べ、ぐっすり寝て、美容室やネイルサロンで綺麗にしてもらって(笑)ボランティアさん達の笑顔と声援に送り出され、自分に出来る最高のパフォーマンスをして欲しいと思います。


さあ、そろそろオリンピックは佳境です。

日本はリオのメダル数41個を超えられるでしょうか。


毎日続く勝負の行方に一喜一憂しつつ、頑張っている人達を応援したいですね。



以上