7/28 福島県いわき市にある「賽の河原」に行って参りました。


6月に行った時、雨が降ると洞窟が落盤を起こすかもしれないからと「賽の河原」での作業が中止になってしまって、それが心残りだったので、再チャレンジというわけです。


梅雨時だった前回と違い、今回はドピーカン!


半袖にジョギング用のアームカバー。
帽子にシャツクール&久光製薬のアイスタオル。
凍らせたペットボトルに日焼け止め等々。

準備は万全です。


今回の女性陣の作業は、砂の中から出てきたお地蔵さんをキレイにする作業ということだったので、家にストックしてあった未使用のブラシと100均で買った卓上ホウキを二つ持って行きました。


ブラシでお地蔵さんをキレイにするだけなら楽チン楽チン。
今回は私向きのお仕事だわ~!笑顔はーと


と、余裕ぶっこいていたのですが、現地に着いてバスを降りた途端に押し寄せる猛烈な暑さ!


暑い!つか熱い!っつーか痛い!わーんあせ


そして作業の前、最初に言われたのが、
「え~まず、先週の作業で土のう袋に詰めた砂を、女性陣で堤防の向こうに捨ててきて下さい」


え?
なんですと?
土のう袋を運べと?がーん


聞いてないよ~そんな力仕事~!叫び


先週の作業で掻き出した砂は、土のう袋に詰められて山になっています。
それがざっと300…汗


仕方ない。そもそも疲れないボランティアが今まで1度だってあったか!
いや!ない!


ってなわけで袋の山を崩し、ネコ車(一輪車)に積んで20メートルほど離れた堤防に運ぶのですが、その袋の重いこと!


先週作業した第1陣の方々は、まさか翌週こんな作業をするなんて考えてもいなかったのでしょう。


「10キロの米袋くらい私だって持てるよ!でも、この袋はその比じゃないよ!絶対20~30キロあるよ!なんでこんなに詰めたのよ~!少しは加減しなさいよ~泣


そりゃもう始まって5分で悲鳴が上がりましたよ。


せっせと山から土のう袋を引きずり下ろしていると、気がつくと、なんと背後には誰もいなくなっているじゃありませんか!


え?ちょ、みんなどこ行ったの?

なんで非力な私が一人で山から袋を引きずり下ろしてんの~?


半泣きでみんなの方を見ると、他の方は皆、その土のう袋を堤防の上に持ち上げるという、もっとヘヴィな作業をしておりました。


無理無理無理無理~!おののく


引きずるだけで精一杯ですぅ。

こんなもん持ち上げられません~!



そうこうしているうちに、山の横には新しい土のう袋が積み上げられていきます。


ちょっと待って!

新しいのはちょっと待って~!泣き3


最初の30分でもうバテバテです。


しかし、気がつくと、無限に思えた土のう袋もなくなり、新しいのは直接ネコ車に乗せて運ぶということで、遅ればせながら私も堤防組に合流です。


堤防組が一番手こずっていたのは、実は口ヒモをほどくこと。

土のう袋はきっちりと口を縛られているため、中から砂だけを出すのが大変なのです。


袋は再利用して何度も使うので、ヒモをほどかなきゃいけないのですが、軍手をはめた手ではひと苦労。
とは言え、土のう袋は本来こうやって口を縛るものなので、先週のボラさん達は決して間違ったことはしていないのです。

間違ったことはしていないけど、余計なことをしてくれちゃっているんですえーん


中には「何よこれ~!固結びしちゃってるからほどけないよ~!」っていうのもあります。
「切るしかないよね?」
「じゃあ私ハサミ取ってくる」
というのを聞いて、私は言いました。


「あ、大丈夫ですよ。私、カマ持ってますから」



カマ…鎌

まさかこんなことに使うとは思いませんでしたよ(笑)



そんなこんなで砂を捨てるのに必死になっていると、いつの間にか、何体かのお地蔵さんが掘り出されて並べられていました。地蔵


よっしゃあ!キレイにしたるで~!


お風呂掃除用のブラシを使うと、面白いように砂が落ちます。
ミニホウキや毛ブラシより、お風呂用のブラシ、大正解です。


ざっと落としてから、ミニホウキで細かな砂を払います。



今回の「賽の河原」チームは、危険があるということと、心霊スポットということで、メンバーは全て、自分で希望をした方々ばかりでした。


男性陣は老いも若いも、皆さんガテン系。
女性陣は、もはや幽霊すら怖くなくなった、40~50代のオバハン中心です。


そんなオバハン達にとって、水子だの死者だのはもう怖い存在ではありません。
むしろ、手を差し延べてあげたい慈しむべき存在です。


そして人間、歳を取ると一人言を言うことも多くなります(笑)
中には、お地蔵さんの砂を落としながら
「今キレイにしてあげるからねぇ。ほ~ら、キレイになったキレイになった」
と語りかける人もいます。


それを聞いてちょっと反省。
私は心のなかで
「オラオラ、目ぇつぶっとけぇ。砂払うど~」
ってな感じでザシザシやっていたんです。


どうも私にはデリケートとかデリカシーとかってモノがないんですね。
まるで、孫の体を扱うように、丁寧に砂を落としている方々を見て、ちょっと反省致しました。



しかし、お地蔵さんは重いです。
キレイにし終わったお地蔵さんを、他のと一緒に並べようにも、重過ぎて運べません。


すると隣にいた方が、お地蔵さんに
「君もみんなのところに行きたい?そう?行きたい。じゃあ行こうね」
と語りかけるなり、ヒョイっと持ち上げました。


おお!なんとオカルティックな!


この方法は、お地蔵さんに協力していただいて軽くなってもらう……と思い込むことで脳をダマす手法です。


よし!それだ!私もやるぞ!


「君もあっちの、みんなのとこ行きたいかい?」


ヒョ…むぐっ…むぐぅ~!


ふんぬぅ~!あせ



ムリムリムリムリムリ~!がーんっ!汗



原理を知っている私の脳は騙されないのでありました苦笑



困った。

お地蔵さんが持ち上げられません。


仕方がありません。


「よし!地蔵!歩け!ふんモアイも歩いて行ったんだ!ほれ、いっちに、いっちに!」


ってなわけで、お地蔵さんを左右にゆらゆら揺らしながら、少しずつずらしていた私です。



…私、いつかバチが当たると思いますショック



お地蔵さんのお掃除は、女性陣が数人いればあっという間に進むのですが、なかなか次のお地蔵さんは出てきません。
洞窟の中から砂を掻き出し、それを捨てに行く作業で、男性陣が疲労してペースが落ちているようです。


ヘルメットを持っている人しか洞窟の中には入らないようにということだったのですが、ヘルメット隊が疲労してはペースアップは計れません。


すると


「入っていいなら手伝うけど」


もはや怖いものなど何もない、オバハン数人が洞窟内に入りました。


入っちゃえ入っちゃえ!きゃはっキラキラ


「おりゃおりゃおりゃ~!」
オバハン達、鬼のように砂を掻き出します。


私も参加です。
友人は「shinさんはやめた方がいいよ~」と言っておりましたが、やってみると、乾いた砂は軽くて掘りやすく、ちょっとの時間ならそれほど大変じゃありません。


むしろ、その砂をネコ車に乗せて堤防に運ぶ若い衆が大変なようです。


また掘り出されたお地蔵さんをキレイにするべく外に出ていると
「どうしたんだ?突然ペース上がったよな?ショック
「上がったよ!うわぁ~追いつかない~!泣
と、お兄ちゃん達が悲鳴を上げておりました(笑)


おばちゃんパワーはやっぱり凄いのです。
(ただし私を除くふん手



おばちゃん達は、もう恐怖だけでなく羞恥心も無くなってきています。
今回、余りに砂まみれだったので、バスの中ではなく外で着替えをしようということになったのですが、どこに行っても男性陣がいます。


そこで「バスのこっち側が男性、あっち側が女性ってことでどうでしょう」と提案すると、主催者さん

「わかりました!今すぐ男子を逃がします!」


おう、逃がせ逃がせ!
被害を受けるのはそっちじゃあ!


しかし!提案して戻ってみると、もうあっちでもこっちでも男性陣がパンツ1枚になって着替えをしてるではないですか!


ゴルァ!ここに女がいるの無視か~!貴様らにデリカシーはないのか~!ジタバタ怒
ババァは女じゃないっちゅーのか~!


そっちがその気なら脱ぐぞ~!

見て具合悪くなるのはそっちだぞ~!怒り顔



いやはや、ボランティアでは、段々男女の境が不明確になりますね。
ま、疲れるとどーでも良くなってくるんですね(笑)



作業中、何度も水分補給をしますが、それほどトイレに行きたくなりません。
汗をかかない私でさえ結構汗をかいているのです。


私はうまく汗をかけないので、顔が真っ赤になって身体が熱を持ちます。
なので、とにかく冷やすしかないのですが、他の方々は意外と冷却商品を持ってきていないので、いつもそれが驚きです。


熱い時は汗をかく!
ある意味、自然に任せているというわけでしょうか。


でも、一度シャツクールをかけてあげたおじさんが、休憩中に「またかけて~」と言ってきたので(笑)やっぱり炎天下での冷却商品は、ないよりあった方がいいのです。


帽子と日焼け止めと冷却商品と凍らせたペットボトル!
それらを入れた大きめのヒップバッグは、暑い場所では必需品です。



洞窟の中から砂を掻き出す作業は、多分まだまだ続きます。
今回も20人ほどの人間で砂を掻き出したのですが、まだまだ入口近くしか手がつけられていません。


これからしばらくは、新居に移る方々の引っ越しのお手伝いがメインになるようですが、秋にはまた、賽の河原作業も再開するそうです。


その頃にはまた「絆ジャパン」さんに参加したいと思います。



で、今回感心したのは、バスに同行する形で、2台の車で分乗してやってきた方々がいたこと。


汚れてもいいように、座席にはレジャーシートも敷いて。


女性陣がトイレに行くと、後ろから車で追いかけてきてくれて、車で送ってくれます。
(トイレが結構遠いのです)


デリカシーが無いようで、実は皆さんちゃんと紳士なんですよ(笑)
なんか「協力しあうのは当然」というその雰囲気が、まるでチベットに行った時のようで、私はとっても心地好く感じました。



次は日本旅行の「川越救援隊」に参加を予定している私たち。

しかし「川越救援隊」、全然人数が集まっていないようです。


さてさて、8月はボランティアに行けるのでしょうか。


頑張れ~!日本旅行~!