カネ不足 スマホは遠くなりにけり | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム

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本日は、うずら様の寄稿コラムです!

今日はスマホがこんなに遠くなってしまった……というコラムを頂いてまして、データを示されて論じられております。

大変説得力のあるコラムかと思いますし、私も実情を知ってびっくりしました。さすがの切れ味のコラム、お読みください!

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カネ不足 スマホは遠くなりにけり~うずら様

相変わらず景気がパッとしませんね。

街角景気が大幅悪化、企業部門は2年半ぶり低水準=12月景気ウォッチャー調査』(1/11 ロイター)
「内閣府が11日に発表した12月の景気ウォッチャー調査では、家計・企業・雇用の3部門がそろって悪化し、全体の景況感が17年3月以来の低水準に落ち込んだ。特に企業部門は2年半ぶりの低水準に落ち込んだ。先行きも5カ月ぶりに50を割り込んだ。不安定な株式市場や今年10月の消費増税、人手不足、米中摩擦への懸念など、消費者・企業心理にはマイナス材料が目白押しとなっている。
景気の現状判断DIは48.0で、前月比マイナス3.0ポイントと、3カ月ぶりの低下となった。横ばいを示す50の水準を2カ月ぶりに下回った。企業動向関連、雇用関連、家計動向関連の全てで低下した。(略)
2─3カ月先を見る先行き判断DIは48.5で、前月比3.7ポイント低下。2カ月ぶりの低下となった。こちらも3部門そろって悪化。全体で17年3月以来の低水準となった。
内閣府は、景気ウォッチャー調査の現状判断の表現を「緩やかな回復基調が続いているものの一服感が見られる」に変更した。」

景気ウォッチャー調査とは、「商店街代表者、コンビニ店長、スーパー店長、レストラン経営者、タクシー運転手、職業安定所職員」など経済動向を敏感に観察できる職種に従事する2,000人余りを対象にしたものですが、規模を100倍くらいにして一般の住民を対象にした調査を行えないものでしょうか。
そうすれば、現状の景気判断や先行きについて、より厳しい数値が出ると思います。

さて、ロイターの記事では、消費者や企業心理の悪化を「消費増税・人手不足・米中摩擦への懸念」の三点セットのせいだと断じていますが、調査対象の職業や業種から推して、景気判断の悪化をもたらしたのは、間違いなく“内需不振”であり、「所得不足・需要不足・消費税の累積負担」こそ正解というべきでしょう。

また、調査結果を受けての内閣府の「緩やかな回復基調が続いているものの一服感が見られる」という表現にも、危機感がまったく感じられません。

そもそも、景気の現状判断DIは、2002年以降、中間値の50を超えたのは数えるほどしかなく、最近5年間の動きを見ても、ほとんどが50切りの惨憺たる状態ですから、いったいどこを見れば、“回復基調”や“一服感”という文字を使う気になれるのでしょうか?
【参照先】https://www5.cao.go.jp/keizai3/2019/0111watcher/bassui.html

さて、一時期、家計支出において「子供の教育費は聖域」と言われた時期がありました。
教育熱の高まりから、父さんの小遣いを削ってでも子供の学習塾代を捻り出そうとする家計の必死さが伝わる言葉ですが、最近の若者世代や勤労者世代にとって聖域なのは、スマホやネットの通信費でしょうね。

最近の国内スマホ利用状況調査によると、1日当たりのスマホ平均利用時間は2018年/3時間7分と、前年より16分増加したそうです。

また、総務省の資料によると、家計の年間電話通信料は、2010年/110,771円(固定電話30,853円+携帯・スマホなど79,918円)→2017年/122,207円(固定電話21,957円+携帯・スマホなど100,250円)と7年間で10%ほど増え、中でも携帯やスマホ関連の通信費は25%も増えています。
【参照先】http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252410.html

よく、若者が酒を飲まず、タバコも吸わなくなる、いわゆる「若者の○○離れ」は、インターネットやスマートフォンの普及が関係していると言われます。

確かに、大手キャリアのスマホ代は月額7,000~10,000円にもなり、決して軽い負担ではありませんが、世帯消費支出に占める電話通信料比率は、2007年/3.88%→2017年/4.89%と微増傾向にあるものの、びっくりするほど重い負担とまでは言えません。

いまでは、月額料金が大手キャリアの1/3程度で済む格安SIMが普及(普及率は11%ほど)し、消費者の選択肢も増えていますので、その気になれば通信費の削減は十分可能です。

ですが、命の次の次くらいに大切なスマホに投じる資金は年々きつくなっているようです。

スマホや携帯電話機器の買い替え年数(二人以上世帯)は、2002年/2.0年→2012年/3.5年→2018年/4.3年と、自動車と同じように長期化しています。
特に、ここ二年余りは、2016年/3.8年→2017年/4.4年→2018年/4.3年とグッと伸びています。

これは、日本人に人気のIPhoneシリーズの高額化による買い控えに影響だと思われますが、それにしても、スマホや携帯の買い替えサイクルがほぼ右肩上がりに伸びているのは、大好きなスマホの買い替えさえ憚られるようになった家計の困窮ぶりをよく表していると思います。
【参照先】http://www.garbagenews.net/archives/2052407.html

これについて、スマホアプリの課金のせいだとの意見もあるでしょうが、アプリへの課金は78%が経験なし、課金経験者の月平均課金額は1,680円ほどだそうですから、スマホ買い替えサイクルの長期化を、“課金兵”の死屍累々に求めるのは無理がありそうです。
【参照先】https://honote.macromill.com/report/20180329/

スマホの買い替えすらスムーズにできないような世知辛い世の中になった主因は、普通に考えて所得の不振以外に考えられません。

データを確認すると、世帯当たりの平均所得金額は2016年/560万円と、ピークの1994年/664万円より16%も低いままなんですから、いまや10万円以上/台もするスマホ代を捻出するのは無理でしょう。
いまから四半世紀近く昔よりも所得が1割以上も低いなんて、普通なら考えられませんよね。

「●●離れ」を惹き起こしているのは、若者だけじゃありません。
いい大人でさえも、所得不足ゆえに「スマホ離れ」や「自動車離れ」を余儀なくされているのです。

世界一の過重労働国家に暮らし、世界に冠たるものづくり大国&サービス先進国たる日本人が、オリンピック期間を跨いでもスマホすら満足に買い替えられぬとは、あまりにも情けないではありませんかっ‼(# ゚Д゚)

私は、これまでも、自ブログや進撃のエントリーで、「聖域なきバラマキ」、つまり、長期かつ大規模な積極財政金融政策の実行を訴えてきました。

“うずらの野郎、何を荒唐無稽なことを言ってやがる…”と呆れる方も多いでしょうが、何を言われようと私は、“誰よりも勤勉で誠実な日本人が報われてほしい”、“彼らの質の高い労働に対して正当な対価が支払われるべきだ”と固く信じています。

誰の負債でもなく、国民全体の資産である貨幣を積極的に活用し、普通に働く人が数万円~数十万円くらいのものを躊躇なく買えるような世の中が一日でも早く到来することを切に願っています。

(了)


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