未来を見据えて | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム

今日は、secretary-of-japan氏のコラムです。本日は「未来を見据えて」という稿をいただいております!!!


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本日は、少し暗い話を申し上げます。

21世紀前半の日本という国家を担っているのは、間違いなく我々「庶民」ですが、この国家を担う責任に対して十分な仕事ができてきませんでした。そして、残念ながら次の世代(つまり21世紀の後半以降の日本を担う方々)に、最高の形で日本を残すということが極めて困難になりました。

 

我々「庶民」は、そして、このブログの主要な読者層は21世紀の後半に現役を引退して、次の世代の活躍を見守る(いわゆる「あの世」まで含め)立場になっていることだろうと思います。今から30年あまり先の話であり、その時に日本を取り巻く環境がどのようになっているか未知数の部分が多いのですが、今の時代を少年少女時代としてすごす次世代を担う方には大変申し訳ないことですが、現在の日本、そして今後3年程度は、22世紀を担うための人を育てることのできる環境を提供できません。

 

人を育てることは、国家百年の大計です。

 

これは4月19日のBack to the 2014.4.19 でも紹介しましたが、

「一年之計。莫如樹穀。十年之計。莫如樹木。終身之計。莫如樹人。一樹一穫者穀也。一樹十穫者木也。一樹百穫者人也。我苟種之。如神用之。舉事如神。唯王之門。」

という管子の一節を日本で独自に発展させた言葉が「国家百年の大計」ですが、『穀だけを植え、刹那、国民を満足させる』という政治を行い続けて、終身の計たる人を育てることをないがしろにしてきました。

 

いや、だからこそ安倍政権が教育問題に第一次安倍政権時代から力をいれていると反論する向きがあるかもしれませんが、安倍政権のやっている教育改革は、より刹那に目を向けさせるためのもので、21世紀の後半、22世紀を担う人を育てるものから、逆のベクトルを向いています。(安倍総理自身も後進に道を譲ることなく総理の任を続け、後人を育てることをしていない安倍総理に教育などと言い出す資格はないのですが。)

 

なにより総理が、その場凌ぎで行動し、平然と嘘をついて恥じることのない、誰も総理に対して実効性のある形で罪を問えない姿を全国民、そして今後を担う少年少女が見ることで与える教育効果は極めて大きいのです。無論、この教育効果によってもたらされるのは、日本国内であっても、力さえつければ嘘を言っても、強弁しても、それがまかり通る。力なき正義は、弾のない大砲に過ぎない、羊の正義論は狼の前には三文の値打もないという日本国内の現実と直面させるもので、これによって優秀な少年少女は、どんな手段を使っても力を手に入れなければならないと理解し、そのように行動することでしょう。

 

こうした環境で育つ、21世紀後半の日本を担う人たちである「庶民」に対し、そして、それ以降の日本を担う人たちに苦労をかけるであろうことを考えると申し訳ない以外の感情がでてきません。21世紀後半の日本を担う「庶民」は、現在以上に、国家全体のことを考えた10年先を見据えた行動、100年先を見据えた行動をとるという考え方から程遠くなっていくでしょう。

 

この状況がさらに10年、20年と続くなら、日本という国家は、歴史的な連続性を失い、単にアメリカと中国の中間の国(位置的にも文化的にも)という、ただ、それだけの存在になるでしょう。

 

私は、こうした事態を避けるため、内需を拡大しインフラ整備を行い経済力をつけるとともに、日本国が過去から連綿と連なる歴史の積み重ねにより発生した「持続的な関係」を基盤とする『常に世間のことを考え、恥じるべきことをしない』という国柄を維持することで、世界における持続的な発展を支える主要者としての地位を確立し、アメリカや中国とも伍する関係を構築していくことを望んでおりました。

 

しかし、これには世界における日本の役割を国民間で認識を共有することができる優秀な国民が必要でした。しかし、現在の日本では、未来を見据えて世界における日本国の役割、日本国内における個々の国民の役割についての認識を多くの国民が共有することは不可能でしょう。現在の日本を担う世代も、次の世代も、自分が力をつけることに心血を注ぎ、「未来における日本がどのようにあらねばならないか」といったことを考え、行動することはありませんでした。

 

この結果、残念ながら次の世代(つまり21世紀の後半以降の日本を担う方々)に、最高の形で日本を残すということが極めて困難になりました。


だからと申しまして、できる範囲で、より良い形で日本を残す努力を放棄するつもりはありません。


最善の日本にするため、自ら動く。その意識が我々「庶民」にも必要なのです。

 

 

「進撃の庶民は、自ら考えて動ける庶民!」

 

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