製品アーキテクチャ
~モジュール化(モジュール型アーキテクチャ)~
①製品アーキテクチャとは
どのようにして製品を構成部品に分割し、そこに製品機能を配分し、それによって必要となる部品間のインターフェース(つなぎ目)をいかに設計/調整するかに関する基本的な設計思想のこと。
↳2種類に分けられる
Ⅰモジュール型(モジュラー)
Ⅱインテグラル型(統合型/擦り合わせ型)
用語
インターフェース
部品と本体の接触面やつなぎ目を意味。
↳例)コンピュータの本体と周辺機器の接続部分
②モジュール化とは(モジュール型アーキテクチャ)
全体システムを、明確に定義されたインターフェースにより、相互調整が不要となるような下位システム(モジュール化)に分解するという設計思想。
※パソコンの部品は、それぞれ別のメーカーが相互調整することなく開発/調整しているが、これは各メーカーが事前に定められた仕様に基づいてモジュール化された分業構造によって活動しているのである。
図1 モジュール化(モジュール型アーキテクチャ)

↳本体を調整することなく交換できる→調整等のコスト削減、様々な組み合わせが可能
↳インターフェースを保持する事で独自の変化が可能→部分(モジュール)に集中が可能
※結果的に自社製品の高付加価値化を図るモノ
用語
オープンアーキテクチャ戦略
複雑な構造を持つ部品やビジネスプロセスについて、ある設計思想に基づいて一定の単位(モジュール)に分解し、各モジュール間を社会的に共有さているオープンなインターフェースで結合していくこと。
↳それによって汎用性をもたせ、更なる価値の最大を図る企業戦略。
図2 モジュール化のメリットとデメリット
1.メリット
●構成要素期間の調整等にかかるコスト削減
●モジュールの独立性が確保されると、全体に対する変化を部分(モジュール)に集中
●システムの多様性を容易に確保
↳様々な組み合わせが可能
2.デメリット
●各モジュールの独立的な開発を促すためには、インターフェースを長期間固定しなくてはいけないため、インターフェースの進化が制御される
●幅広いモジュールを扱うには、インターフェースに汎用性をもたせる
↳結果、全体システムに無駄が生じることになる
(だから全体システムが無駄を許容できることが条件)