☆☆☆+
2023年4月10日発行 新潮社 書き下ろし 661 ページ
○村上春樹「街とその不確かな壁」読みましたか
きみとぼくは秋に行われたエッセイコンクールで出会いました。テーマは「私の友達」僕は歳老いた猫について、きみは祖母について書きました。その時きみは16歳、ぼくは17歳です。
2人はちょっと離れたところに住んでいましたが、休日ごとによく会って、いろんな話をしました。また、それだけでなく、手紙のやりとりもしていました。。。
あるとき、きみは「本当のわたしは高い壁に囲まれている街に住んでいる」と言います。そして、きみからの手紙も途絶えるのでした。。。
ということで、村上春樹「街とその不確かな壁」読みました。インターネット等も現代風のアイテムも出てきますが、何かタイムスリップしたような、著者の初期のような作風に感じました。
それもそのはず、あとがきで、単行本未掲載の初期の短編を新しく書き直したと言ってました。納得です。
いつも通り先が読めない展開、読んでいる最中は、その表現一つ一つが著者独特で、でも情景がしっかり浮かび、至福の読書時間でした。
あとがきで、他の作家の言葉を引用して、一人の作家が語ることができる物語は数が限られている、と言っています。でも、これからも著者の長編新作を読みたい。長編新作を読み終えたばかりですが、一読者として今そんな気持ちです。50723
テーマ:(む)村上春樹 はこちらです・・・
インデックス:村上春樹 はこちらです・・
作家別のインデックスはこちらです。☆つけて、一覧にしています。
インデックス:伊坂幸太郎
インデックス:恩田陸
インデックス:貴志祐介
インデックス:司馬遼太郎
インデックス:東野圭吾
インデックス:村上春樹
インデックス:宮部みゆき