中島らも「今夜、すベてのバーで」 〈新装版〉 (講談社文庫)
☆☆☆+
1991年3月 講談社269ページ 小説現代1990年10月号から12月号連載
○中島らも「今夜。すべてのバーで」読みました
主人公の小島容は、35歳の駆け出しのライター、作家です。小島は、アルコール中毒関係の書物を読みあさり、アル中の知識だけはあります。
しかし、17年間酒を毎日飲み続けた体は、ぼろぼろ。病院になんとか辿り着けたのですが即入院でした。
黄疸は出るし肝臓の数値は生きてるのが不思議なくらいだと、医者は言います。初めての入院、そして激しい禁断症状は現れるのか。。。
ということで、中島らも「今夜。すべてのバーで」読みました。ちょっと古い作品ですが、最近、新聞の書評に載ったのがきっかけで、読んでみました。
著者のリアルな体験談のような、まるでノンフィクションのような話です。アルコール依存症の怖さや心境が伝わってくるお話でした。
著者は小説の中で女性のアルコール依存症が増えると警告していますが、現在、そのとおりになっているかも。また、著者は小説の中で、アルコール飲料のCMが多いと言ってますが、今だそうですね。
アルコール飲む人、飲まない人、どちらでも、この本を読むと、アルコール依存症の人の心理状態に触れることができます。一読の価値あります。92721
書評:本屋大賞 はこちらです・・・
書評:現代小説? はこちらです・・・
作家別のインデックスはこちらです。☆つけて、一覧にしています。
インデックス:伊坂幸太郎
インデックス:恩田陸
インデックス:東野圭吾
インデックス:村上春樹
インデックス:宮部みゆき