冲方丁「はなとゆめ」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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はなとゆめ (角川書店単行本)
☆☆☆
2013年6月 356p 角川書店 学芸通信社の配信により、岐阜新聞、愛媛新聞などの七紙に2012年12月~2013年10月の期間順次掲載。出版に際し、加筆修正



○冲方丁「はなとゆめ」読みました。


時は平安時代。私は、時の天皇、一条帝の妃である中宮、定子に女房として使えることないなりました。そこは、まさに、華やかな世界。


わたしは、はじめのうち気後れして、なかなかなじめませんでした。しかし、中宮様が、最上の気配りをしてくれて、だんだんとなじんでいきました。わたしは、名のある歌人、清原元輔の娘でしたが、それゆえに、歌を作ることは好みませんでした。むしろ、古今東西の古典を参照して、機微に返答することにより、一定の立ち位置を得ることができました。


宮廷の中で、私は、さまざまなあだ名をつけられましたが、清少納言とも呼ばれました。。。


ということで、冲方丁「はなとゆめ」読みました。このお話は、清少納言が、女房として仕えていたことを思い出しながら、自分の一生を振り返るというものです。


内容は面白いのですが、はじめのうちは、位とかが分かりづらく、なかなか入っていけませんでした。でも、それらになれてくると、平安時代の宮廷での生活が、リアルに伝わってきて、興味深かったです。


女性は、見ず知らずの男性の前では顔をさらしてはいけないとか。また当時の古典、万葉集や古今和歌集を題材に、それらを教養として知っているものとして、言葉を返したりすることは、教養の元となるものは違えど、今でもありそうな話です。雅な気分にさせられ、平安時代の空気が感じられる作品です。5104





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