サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3
☆☆☆
「anan」No.1751(2011年3月30日号)~No.1801(2012年4月日号)、「GINZA」No.178(2012年4月号)に掲載されたエッセイを加筆修正
2012年7月 マガジンハウス社 217p
○村上春樹 文、大橋歩 画「サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3」読みました。
これは、「村上ラヂオ2」の続編です、と言ってもエッセイですが。
丸まる二年続いた連載を、一年ずつまとめて本にしたというわけです(2010年の一年は、村上ラヂオ2
にまとめられました)。
村上春樹氏のまえがき、を読むと、はじめから、50くらい書きたいテーマを用意しておいて、そこから書くので、書くことには困らないと言ってました。すごい!大橋歩さんのあとがきを読むと、1ヶ月分をまとめて、大橋さんに送っていたとのことで、これもまた、すごいなと思いました。挿絵、良いです、内容がパッとわかります。
この「村上ラヂオ3」も、2と同様に、難しいことを考えずに読めます。まさにこういうのを、エッセイというのだな、という感じです。以下印象に残った数編を覚え書き・・・2203
「死ぬほど退屈な会話」
あるアメリカ人の作家が東アフリカを旅ししているとき、英語をしゃべる人と出会わず退屈していたときに、英語を話す日本人と会ったのです。彼は流暢に英語を話すのですが、中身がない退屈の会話なので、一人で壁でも見ていた方がましだと思ったとのこと。
「チップはむずかしい」
外国に行ってチップを渡すのはむずかしい、おおよその見当をつけて、エイヤで渡しています。。。
「占い師としての短いキャリア」
一時占いをやってすごく当たると言われたことがあったが、それは人間観察眼を働かせてやっていて、非常に疲れました。
「二番じゃだめなのか?」
二番を取るのはかえってむずかしい
「愛欲の根っていうか」
京都の某女子大の正門の前に掲げられた「愛欲の根を絶たなければ、人生の苦悩は永遠に去らない」という言葉から、妄想するエッセイ。
「信号待ちの歯磨き」
信号待ちで歯磨きをする村上氏。
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