整体とマッサージ (2) | 「整体師」という生き方 ~あなたがあなたであるために、心と身体にやさしさ、ぬくもり、安らぎを~
2012-10-19

整体とマッサージ (2)

テーマ:┣ 私の整体論
みなさん、こんにちは。
無痛整体師、武道家の西田です。

先般の投稿 の続きです。

先日、週刊誌でこんな記事を見つけました。

「整体師」という生き方 ~あなたがあなたであるために、心と身体にやさしさ、ぬくもり、安らぎを~-マッサージに価格破壊

本誌「肩こり記者」がもみ歩き
60分2,980円も!
マッサージに価格破壊

激安でスッキリ

記事内容を読むと・・・

現代人は過度なストレスにさらされ、肩がガチガチである。
だから、マッサージで肩こりをほぐす、やわらげる必要がある。
まず、それが、大前提になっています。

医療分野以外のマッサージ。
これは、大きく二極化していると私は考えています。

1.健康維持回復を主目的とするマッサージ
2.一時しのぎの慰安を提供するマッサージ

現在は後者、つまり一時しのぎの慰安マッサージが全盛です。
需要が、あるからです。
この週刊誌で取り上げられている類の店は、それに該当します。
一般的には、リラクゼーションマッサージやクイックマッサージと呼ばれているものです。
本記事を執筆された記者のような方が、重宝する店です。

これらの店へ行けば、確かに、一時的にはスッキリするでしょう。
でも、ほとんどの方は、すぐにまた元へ戻るのではないでしょうか。
なので、またマッサージ店へ行く。
そして、それを繰り返す・・・
それを当たり前としている人が、圧倒的多数ではないでしょうか。

だから、いくらでも需要が生まれます。
そのためか、いま、この記事の類のマッサージ店が激増しています
市街地に、そして郊外に、次々新店がオープンしています。

価格を下げ、リピートさせ、空き時間を作らず、経営を安定させる。
記事によると、それが、この類の店のやり方だそうです。

店は、儲かるかも知れない。
客も、安くマッサージを受けれて、喜ぶかも知れない。

でも、その裏で、何が起こっているか。
ほとんどの方は、それをご存じないことでしょう。

激安マッサージ店にいる、施術者。
そのほとんどは、国家資格をもつ技術者ではありません。
中には、数週間研修を受けただけの、ほとんど素人に近い者もいます。

その者たちは、多くの場合、生理学、解剖学の知識が乏しいです。
それに、程度と加減をご存じありません。
客に求められるまま、力まかせに強い刺激を加えます。
その方が、喜ばれるからです。

すると、何が起こるか。

筋肉組織が破壊され、毛細血管が潰されます。
また、強い刺激は、脳(身体脳)は無条件に攻撃と判断します。
ゆえに身体は防御態勢に入り、筋肉は緊張を強めます。

しかし、身体は潰れた組織を修復すべく、血流をあげようとします。
緊張した筋肉に、血管拡張がなされると、痛みます。
また、筋緊張のため、身体の下水道と言われるリンパの流れは滞ります。
組織への栄養補給、老廃物排泄の調和が乱れます。
よって、各細胞によるエネルギー生成も、うまくなされません。

これが、いわゆる「揉み返し」という現象です。
筋肉痛のような症状を呈したり、全身の倦怠感を生ずることもあります。

幸い、揉み返しの現象が起こらずとも、こりは強まることが多いです。
脳の防御命令が解除されず、筋肉が緊張したままだからです。
すると、またマッサージに行きたくなります。
多くの場合、より強い刺激を求めるようになります。
そうでないと「効かない」からです。

身体は、再び、上記のような反応をします。
ますます緊張を強め、ますますこりを感じるようになります。
すると、今度は、もっと強い刺激が必要になります。
また、マッサージへ行きます・・・

下手をすると、このような悪循環にはまります。
その結果、どうなるでしょうか。

肩はいよいよガチガチになり、こりは慢性化します。
肩だけでなく、首もこります。
ひどい頭痛やめまい、耳鳴り等を起こす場合もあります。
うつやパニック障害などの、精神的疾患を招くこともあります。

その時点で、強いマッサージが原因だと気付けば、幸いです。
そのような方が、藁にもすがる気持ちで、私たちの整体院へ来られます。
だから、私は事情をよく知っているのです。

気が付かなければ、激安マッサージ店の思うつぼです。
通う間隔が縮まり、頻度が増えていきます。
浪費を重ね、健康を損ね続けます。
価格破壊が起こってますから、この傾向は強まると思われます。

最悪の場合、ついに通う先がマッサージ店から病院に変わります。
ひどい頭痛をはじめ、深刻な不定愁訴に悩まされるからです。

しかし、どんな検査をしても、異常が見つからない。
なので、様々な診療科を転々とします。
服用する薬が増え、症状はますます深刻になります。
最終的には心療内科へ行きつき、とどめの向精神薬に手を出す・・・
そして、本当にどうしようもなくなって、整体院へ来られる。

しかし、ここまで来ると、手遅れです。
整体師の手に負える状態でないことも、多い。
その際は、断薬の専門家に相談することを、お勧めいたします。
いずれにせよ、回復に、非常に時間がかかります。
何年もかかりますし、その過程で非常に苦しみます。
なので、途中で断念する人も多い。

一方で、良心をもつ施術者たちは、悩みます。
強い刺激が、客の健康を損ねていることがわかっているからです。

しかし、客に求められる以上、強く揉まないわけにはいかない。
下手に手加減しようものなら、クレームになるからです。
だから、ダメとわかりつつ、揉み続ける。
しまいには、全体重をかけ、肘を使うこともある。
私の知る多くの施術者が、口をそろえてそう言っています。

それと同時に、施術者も疲労します。
一日に5人も施術すると、疲労困憊してしまいます。
指や手首、腕や肩、腰を痛めることも多々ある。
消炎鎮痛剤を服用しながら仕事をしている人も、少なくありません。
なので、仕事として長続きしません。

良心の呵責と、体力的な問題。
それゆえ、仕事を辞める人も多いようです。
人を癒す仕事に就きたく、新たに整体を学び、活路を見い出す人もいます。
私の主宰する整体法講座には、そのような方が何人かいます。

さて、ここで申し上げたいのは、マッサージが悪いのではないということ。
慰安のためのマッサージも、現代人には必要だと思います。

身体のことを知り尽くした熟練の施術者は、むやみに強くはしません。
程度と加減を知っており、ギリギリのところで、調整をします。
それゆえ、効果が長持ちしますし、健康を損ねることもありません。
というより、そもそもは健康回復が、マッサージの主目的です。
それは、前回の記事で述べた通りです。
だから、上手なマッサージは、肩こり改善に有効なのです。

問題は、やみくもに強い刺激を与えるマッサージです。
これは、資格有無の問題ではありません。
店舗や施術者の、基本知識と良心の欠如が問題なのです。

そして、何よりも、利用者側の問題です。
安易に一時の快楽や、その場しのぎの安逸を求める。
慰安と割り切り、それで済んでいれば、まだいい。
しかし、うまく騙され、お金を搾り取られ、しかも健康を損ねている。
そんな人が、とても増えていると私は見ています。
本当に、馬鹿げたことです。

もし、マッサージに行くなら、自営をしている個人の店を選ぶこと。
自営をしている人の多くは、命懸けで仕事をしています。
勉強熱心だし、常に技術の練磨を欠かしません。
ましてや、人さまの健康を損ねるようなことは絶対にしません。

チェーン展開している店は、金儲けのみが目的です。
快楽を与え、金儲けをする。
失礼かも知れませんが、パチンコ店や風俗店と同じです。
娯楽は必要なものですが、自制心をもって利用することが必要です。

冒頭にあげた、もう一方の「健康維持、回復を主目的とするマッサージ」。
これは、整体の一種と考えてよいかも知れません。
しかし私は、以下の二点の理由により、マッサージと整体を、明確に区別するようにしております。

一、日本の法制上、マッサージを職業とできるのは有資格者のみに認められた行為とする見解や認識があること。
一、今回あげたような、身体に関する知識も乏しく、十分に鍛錬を積んでない施術者が、力まかせに行う慰安マッサージが増えており、それをマッサージと認識している一般人が多いこと。


では、整体はどのような考え方を持っているのか。
肩こりに対して、具体的にどのようなアプローチや処置をするのか。
次回は、それについてお伝えしたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

整体とマッサージ(3)へ続く

無痛整体師、武道家 西田 聡 (大阪府枚方市)さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントする]

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス