私は職場が日本橋で毎日東京駅で下りて向かいますが、八重洲の横断歩道を渡る際非常に残念な気持ちになります。パッと見た感じ歩いている男性の8割から9割が白もしくは白系のシャツにダークな色のパンツというスタイルなのです。中学生ならいいですが、大の大人がこれでは非常に貧相に見えます。東京のど真ん中でも残念ながらこういう状況なのです。
スーツにネクタイをするのであれば白シャツは正解ですが、今のこの東京の酷暑の中上着を着る方は少なく、この場合シャツが主役になります。白シャツはネクタイを映え(バエ)させるための脇役です。絵に例えるとキャンバスで、白シャツでいる事はキャンバスに何も描かずにこれが作品だよと発表しているようなものなのです。
白シャツが絶対ダメとは言いません。中には上質な白シャツを素敵に着こなしている方もいらっしゃいますが、それは少数派で、安っぽい化学繊維の白シャツにパンツはスーツの下をそのまま、もしくはダークな色のウールスラックスというパターンが多いです。中に着ている下着のラインが見えていたりするとこれは格好悪いを通り越して周囲から見ると不快です。
ではどうすればオシャレに見えるのでしょうか?
ひとつの答えはブルーやピンクのシャツを着る事です。無地ではなくストライプまたはチェックにするとクール感が出てよりいいと思います。
パンツはウールスラックスよりもコットンパンツやセットアップスーツのパンツ(化繊の涼しい素材)がいいでしょう。
まずおすすめはワイドスプレッドのストライプシャツです。写真はピンクですがブルーやネイビーでもいいです。ストライプの幅はこれくらいがおすすめです。これ以上細いと遠目に見たら白シャツに見えてしまいます。
襟型について説明しますと、襟の開きが狭い順に、ナロー、レギュラー、セミワイド、ワイド、ホリゾンタル(水平を意味、バーチカルとかカッタウェイと呼ぶ事もあります)となります。ネクタイをしなくてもサマになるのはセミワイド以降です。
襟に立体感があるのがおわかりいただけると思います。これを第一ボタンもしくは第二ボタンまで開けて着るとキレイなシルエットになります。
レギュラーカラーは通常ネクタイを締める事を前提に作られており、ノータイで着ると襟がペタっとなってしまい貧相に見えますが、このシャツなら大丈夫です。
因みにこちらはEasy Careを謳っているシャツなので化学繊維は入っています。化繊は入っていても構いません。ポイントは化繊特有のあの嫌な臭いがするかどうかです。臭いがしないものは化繊の安っぽさは出ません。
次にご紹介するのはワイドの濃紺ストライプです。このシャツはボディの部分と襟が一体となったワンピースカラーという特徴があります。
ワンピースだと写真のように第一ボタンだけ外して開襟シャツのように着る事ができます。
第二まで外してラフに、もしくはボタンをすべて留めてきちんと感を出す事もできます。
次は麻が入った濃紺のシャツです。襟の開きはセミワイドくらいですが、襟のウラにボタン留めがついていて、ボタンを掛ければ襟が裏返らないように固定する事ができます。(スナップダウンシャツと呼ばれています)襟が裏返るとダラシない印象を与えるのでこれはいい機能です。また、ボタンダウンシャツと違ってボタンが見えないので見た目がスマートです。色は濃紺ですが、麻が入っているので暑苦しい感じにはなりません。
次はギンガムチェックシャツです。エリはご覧の通りほぼ直線(バーチカル)です。二つ前に紹介したシャツと同じワンピースカラーですが、素材はこちらの方が硬いです。硬いか柔らかいかはどちらでも構いません。硬いとしっかり感が出て、柔らかいと雰囲気が出ます。
次はバンドカラーシャツです。
襟はないのですが台襟があるのでTシャツのように首周りが大きく空く事はありません。
最後にご紹介するのは白のナローカラーシャツです。冒頭で白シャツはNGと言ったのに矛盾すると思われるかもしれませんが、ネクタイをしない事を想定して作られているシャツなのでご紹介します。
普通の白シャツと違うのはまず襟の角度があるナローカラーである事。次が襟が裏返るのを防ぐために入れるカラーステイ(シャツを買うとついてくるプラスティックの透明のスティック)を入れる穴がない事です。
さっきは襟はヒラヒラしない方がいいと言ったのに矛盾しますね。確かに矛盾しますが、これはオシャレ上級者向きです。上質でノータイでの着用を想定した造りであれば白シャツも行けます。
白シャツでひとつ付け加えます。
よく白のボタンダウンシャツでボタンやボタンホールが白ではない(黒系が多い)ものを見かけます。あれ、やめましょうね、最高にダサいです。
まとめます。
・上着を着ないクールビズはシャツが主役。
・白シャツは主役になるのは難しいのでカラーシャツや太目のストライプシャツがおすすめ。
・ネクタイを締めなくても襟元がキレイに見える襟型のシャツを選ぶ
いかがでしょうか?
そんなに難しくはないですよね。
八重洲の横断歩道がカラーシャツで埋まる時代が来る事を願っています。