自分を分かち合う | ウェルビーイングのおすそわけ

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(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

今日は静岡支部研究会でした。そこでの学びから一つ・・・

ウォボルディング先生の著書『リアリティセラピーの理論と実践』にある“カウンセリングの指針”の一つとして、カウンセラーが【自分を分かち合う】ことについて述べられています。

「カウンセリングのサイクルは、機械的に実践する単なるテクニックと考えてはならない。第一ステップは、「友人になる」こと。友人となるためには、傷つけられることも覚悟して、他の人に自分自身をさらけださなければならない。」

こう聞くと、カウンセラーはクライエントを勇気づけようと、自分の経験(特に失敗談など)を分かち合う方がよいのか・・・と思ってしまうかもしれませんが、私個人としては、分かち合うべきことは【自分の夢や希望】であると理解しています。
人は、その人の情熱的なビジョンや魅力的な歩み方をみることによって、より一層その人と関わりたいと感じるのだと思うからです。

続く「アリストテレスは、友情の一部には人々との「交換」の原則がある、と述べている」という箇所を読んで、早速アリストテレスの友情論について調べてみました。
すると、【友情とは二つの肉体に宿れる一つの魂である】という名言も残されていました。

これを私なりに解釈すると、リアリティセラピーのカウンセリングがうまくいくときは、たしかにカウンセラーとクライエントの二つの肉体に、同じイメージ写真という一つの方向性が見いだされたときであり、そこにある種の友情を感じられたときではないかと思いました。(Natsu)