1920 :電池式ファンタム電源BOX考察 | ShinさんのPA工作室

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※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 
※すべてのマイクロホンは未だ発展途上のデバイスだ※

電池式ファンタム電源BOX の良さをこの間再認識しました。

 

これはまず最初に「小さくあるべき」だと考えます。

使用に際しても、保管・持ち歩きにも邪魔にならない「裏方小物」、その意味ではDI同様の扱いが自然だと思います。

スタジオ、ステージではマイク直近にころがしたり、アマチュア無線の場合は机上で使う、ビデオ撮影では機材にマウントするという使い方の違いを認め、オールマイティをキットでカタチにしました。(タカチ SW-100使用)

 

直近のDPP-02  (アマチュア無線用に設計しましたが、かなり汎用で使えるでしょう)

(今月末のハムフェアにおいて販売予定)

 

1990年代に自分用に製作・愛用していたものを10年前ご紹介したことがあり、その後さらに試作を繰り返し失敗作を含めるといろいろ見えてきました。

 

とことん音質にこだわったものは商業的に好評価だったりします。

 最新では所属の「音創り研究会」で自分が担当した普及型キット DPP-02がまもなく販売される予定です。

 

 

外付ファンタム電源装置としての課題は

① 開放電圧=48V

② 通過したときの音質変化やS/N劣化のないこと

③ CMRRと外乱に対する耐力が十分なこと

④ スタンドアロン動作であること(ACアダプタ、外部電源を用いない)

 

上記課題からこのキットを考察してみます

① 必ずしも48Vは必要ない。(下表参照)

② 音質はCとR(6.8kΩ)の品質、抵抗を通したDCの品質にかかっている。

③ プラスチック筐体、バラ配線でそれを実現させます。

④ 「外付ファンタムBOX」にACアダプタがブラブラなんて絶対イヤだ。

 

 

① に関して

この通りです、あらゆるコンデンサマイクは絶対に48Vなど希望的妄想電圧で動作していない事実を知るべきです。(高いに越したことはないけど)

 

クローバー ファンタム電圧48Vという希望的妄想 https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12147125059.html

 

②の問題は2年前の音創り研究会 「DPP-01」では贅沢に名門コンデンサ、や音質的評価の高い抵抗採用で満を持して臨んだ。

今回は一般部品でこれに対抗した。それなりであったが蜂の一刺しで音質を「ガラっ」と変えた。

それは9V電池3個シリーズ(27V)とパラに0.1μFのこれまた「セラコン・・・積層セラ(TDK)」を入れたことによる。

音質向上とは相反する行為にも見えるが・・・負荷から見た電源の高周波インピーダンスは確実に下がる。

しかし、結果はたったこれだけで音質・S/Nは「DPP-01」と同等までこぎつけました。

このように電池の等価的条件は音質を大きく変える所以、パナ黒マンガン電池の音質が良かったり、決してオカルトではないはず。

 

クローバー 法則「 音は構成する最低品質のパーツで決まる」ハチ

この場合それは「アルカリ電池」でした、積層セラコンによりマイクから見た電源インピーダンスのボトルネックを破ることが出来たものと見ます。

ちなみに高級フィルムコンでは値にかかわらずほぼ変化ナシであった。

 

また自己責任において高級部品の採用などグレードアップの余地を残してあります。

 

 

③なにかと嫌われるプラスチック筐体だが・・・

元、ノイズ対策でメシ食ってきた筆者、勘所は押さえています。

a)内部配線にシールド線を使わず普通のビニール線を撚じった「対撚り=ツイストペア」採用にて外乱に対応。

b)無線機と直接つながる超強電界下で電波の回り込みを防ぐ一ひねりはツイストペア線の先をフェライト・リングコアに通した。

これでアマチュア無線運用周波数全域で200Wまでの回り込み(RFI)のない事を実験確認済みです。

もちろんハムノイズなど微塵もありません。

 

④ ただでさえACアダプタだらけの身の回り、スタンドアロン小物のスッキリした気持ちよさを味わってほしい。

 

 

ただ・・・電池ってそんなに持つの?

ご心配なく、下表ご覧ください(データとるのに三か月かかりました)

 

 

「終始電圧」は電池メーカーが決めた電池の寿命ですが実際にはこれを過ぎても問題なく使えていました。

 

結論としてDC-DCコンバータなど用いて48Vにこだわるとスイッチングノイズに悩まされたいS/Nで満足いかないケースも出ます。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11914586445.html (4年前の失敗例)

それにくらべ、純粋電池式の気持ちよさ、これの評価が高いのは当然です。

 

追)

・自作するなら利用価値の高い「2ch型」がおすすめです。1chタイプとたいして手間は変わりません。

 

・48Vにこだわるなら電池5本(45V)・・・(初期値50V、終始値33V)かな。

 

     以上

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

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