中国の監視社会 | 日本の歴史と日本人のルーツ

日本の歴史と日本人のルーツ

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基本的に山口県下関市を視座にして、正しい歴史を探求します。

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民主主義とは、個人相互に信頼、協力、話し合い、妥協、約束、協調が無いとは成り立たない。

欧米の民主主義国家はキリスト教の神との契約で体制を保っていると聞いたことがある。日本はキリスト教国家では無いが、著者は日本社会を天災社会と指摘したように天災を神の試練と考えれば、欧米とほぼ似た価値観を持っていることが理解出来る。

一方、中国社会は人災社会と指摘した。家族や一族の狭い範囲内は絶対の信用を置くが、範囲外を基本的に信用していない。いつ人災が起きるかも知れないと互いに信用していない国民をまとめる国家には、民主主義社会よりも寧ろ独裁政府による監視社会を構築する必要があるようだ。

監視で保つ安心安全の中で生活する社会とは一体誰の為そして何の為にあるのか?それまでして社会を巨大化していく必要があるのであろうか?中国国民の唯一・最大の権利・選択肢は国外に出て行くことが許されていることかも知れない!


参考

① 天安門事件から29年 民主主義実現、諦めず 学生リーダーで作家・江棋生氏

東京新聞(2018.6.4、参考)

北京市内で5月29日、天安門事件からの29年間を振り返る江棋生氏=中沢穣撮影

民主化運動が武力弾圧された一九八九年六月四日の天安門事件から二十九年。事件以降、中国はどのように変わったか。中国人民大学の大学院生で学生リーダーの一人だった作家の江棋生(こうきせい)氏(69)は二十九年間を振り返り、「中国の政治は当時からほとんど進んでない」と嘆く。一方で「一党独裁は人間性に反する。中国でも民主主義が実現する日が必ずくる」と希望を抱く。 (北京・中沢穣)

-天安門事件に関する議論は今もできない。

「江沢民(こうたくみん)、胡錦濤(こきんとう)、習近平(しゅうきんぺい)の各氏は毎年、六月四日がくるのを恐れている。自分たちの悪事があまりに恐ろしく、振り返ることもできないからだ。だからこの日が近づくと知識人への締め付けを強め、自分たちの耳をふさぐ。民主主義や政治改革など当時の学生たちの要求は全く実現していないが、民衆は進歩している。多くの人がネット規制をかいくぐって国外の情報に触れ、国外に出る人も増えた。政府が情報を止めようとしても、民衆が真相を理解することは止められない。民主主義を求める心は死んでいない」

-一党支配で社会が安定したからこそ経済が発展したという主張もある。

「政府と同じ意見しか許されず、人々を卑屈にさせる安定とは何なのか。習近平氏はこのやり方が中国人に合っていると考えているが、言論の自由や民主主義が中国の国情に合わないとは思わない。真実を話せない社会に創造はなく、模倣と盗用では世界の先頭には立てない」

-日本や米国では、中国もいずれ民主化するという期待がしぼみつつある。

「中国の知識人にもあきらめが広がっている。〓小平(とうしょうへい)氏は野心を隠して経済発展に集中したが、習近平氏は強権的な政治制度を『中国モデル』と言って欧米の民主主義に挑戦している。ある意味でいいことだ。世界の人々は中国の考え方を知り、民主主義と比べることができる。人権を尊重せず、真実を口にできない制度は人間性に反する。時間はかかるだろうが、中国でもいずれ民主主義が実現する」

-ポピュリズム(大衆迎合主義)のまん延など民主主義も混乱している。

「どんな国にも問題はあるが、民主主義では問題がどこにあるのかを議論できる。一党独裁とは根本的に違う。勇気を出さなければ心の中の本当の考えや信じることを話せない、それがどんな気持ちなのかは、日本など民主主義のもとで育った人々には分からないだろう。民主主義国家で生きることは幸せなことだ」

-今後の活動は。

「国内から実名で意見を言い続けたい。それが他の人々を励ますことになる。当局の圧力で私には健康保険も年金もないが、リスクを恐れてはいない」

<天安門事件> 1989年4月に改革派指導者の胡耀邦(こ・ようほう)元総書記が急死したのを機に、学生らの民主化要求運動が高まり、天安門広場を中心にデモ活動が広がった。〓小平氏ら指導部は運動を「反革命暴乱」と決めつけ、軍が武力弾圧した。6月3日夜に制圧を始め、4日未明には広場に突入して鎮圧した。政治的な風波(騒ぎ)として弾圧を正当化している当局は死者数を319人としているが、実際は1000人以上との見方が多い。

 ※〓は登におおざと


② 天安門事件における象徴的なシーン(参考)

一人の青年が戦車の進む前に立ちはだかったが、戦車はそのまま進んでいった。彼は未だに帰ってきていない。


③ 中国国内では2000万台以上のAI搭載CCTVカメラが導入されている(2017.10.3、参考)

中国政府は、逃亡中の汚職役人の捕獲、あるいは地下銀行や横領品の追跡を目的とした「天網」政策を2015年に実行に移した。今回はその対象が国内各都市のコミュニティに潜む逃亡犯にまで拡大された形だ。

今年4月には、深セン市で、信号無視の歩行者に対して顔認証技術が適用されるようになっていた。違反が発覚すると、その者の顔が道路脇に設置されたLEDスクリーンに表示される。

だがその一方で中国国内では「天網があるのに、なぜ多くの子供がいまだ誘拐されているのか」という声もあがっており、プライバシーの侵害であるという批判も続出しているが、指名手配者を検挙した成功例もある為、国民の保護と国民の監視の匙加減は難しそうだ。


④ 中国社会見張る特殊眼鏡

朝日新聞(2018.6.4 14版)


⑤ 中国に旅行する際に厄介なのが、中国政府によるインターネット規制です(参考)

俗に「金盾」とも呼ばれます。

中国ではインターネットに対する検閲が行われており、数万人規模のサイバーポリスが、インターネット上の不都合な情報などを監視・排除していると言われています。

(※ネット規制は、香港とマカオは対象外。中国本土のみです)

中国からブロックされているウェブサービスやサイトは、基本的に中国からのアクセスはできないと考えてください。

日本人がよく利用しているもので、中国本土では利用できないサービス

LINE

今ドキの若者で、LINEを使っていない人はほぼいないんじゃないでしょうか。メール(チャット)・電話の殆どをLINEで済ましている、という人が大半かと思うので、これが一番困ります。

Facebook・Twitter等のSNS、youtube

日本ではおなじみのこれらのサービスも、中国国内では一切使えません。

Google関連のサービス全般

旅行先でGoogle mapが使えないというのは致命的です。もちろんGmailも使えません。また、仕事でGoogleカレンダーGoogleスプレッドシート等を使用している人にとっては困りモノです

Dropbox

旅行先で写真等のデータを保存(バックアップ)したい時に使えないので不便です。

* … * … * … * …*

いずれにしても、旅行者含め、仕事の出張、留学など、中国で生活する日本人には不便極まりありません。


⑥ 日本人と中国人の性格の違い、日本の天災社会と中国の人災社会(参考)


⑦ 中国の宝である「漢方薬」、世界中で利益を得ているのは「日本だった」=中国メディア、、、、中国社会は信頼を獲得するためにも監視されることが必要!?

Searchina(2018.6.2、参考)

中国には数千年の歴史を誇る東洋医学(中医)があり、中国人にとって漢方薬は非常に身近な存在だ。だが、中国メディアの今日頭条は5月31日、「日本人が中国の宝で世界中で荒稼ぎをしている」という記事を掲載し、中国生まれの漢方薬で稼いでいるのは日本人であることに悔しさを滲ませている。

記事はまず、「中薬」(漢方薬)は中国の宝であると主張。だが、中国の漢方薬は世界市場の2-3%ほどしかシェアを獲得できておらず、それに対して日本で作られた漢方薬は世界で圧倒的なシェアを獲得していると強調。そして、日本の漢方薬に使用される原材料の多くは中国からの輸入であるのに、中国人も日本から漢方薬を購入していること指摘し、こうした逆転現象は中国人としては「悲しく、悔しいこと」と紹介した、

続けて、日本が中国の宝である漢方薬でお金を稼いでいる原因について紹介している。最も大きな原因は、「中国の管理体制がしっかりしていない」ことにあると指摘。中国では偽物の漢方薬が出回っているため、結果として消費者の信用をなくしてしまっていると紹介した。

では、日本で加工された漢方薬が消費者の信用を勝ち得ているのはなぜなのだろうか。記事は、「日本人の徹底した品質管理」が鍵であると指摘している。日本では漢方薬の質を落とさないために独自の規準を設け、農薬や化学肥料をできるだけ使用していない生薬を使用するため、残留農薬や重金属に汚染されていない漢方薬を消費者に提供できていることを紹介した。

記事は、中国の宝である漢方薬の世界シェアをなんとしても取り戻そうと読者に訴えかけているが、これは難しいことと言えるだろう。13億以上の人口を誇る中国ではさまざまな人がいる。目先の利益のために消費者のことなど意に介さない人も大勢いるのが現実だ。漢方薬は薬である以上、安心・安全が担保されなければならないが、現在の中国ではなかなか難しいのではないだろうか。(編集担当:村山健二)