山本周五郎  「菊月夜」

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山本周五郎  「菊月夜」



随分と間があいてしまいましたがあせる


久しぶりに江戸物レビューを書いてみようと思いますメモ



書けなかった間、大好きな江戸物ではない作品も読んでみました本


宮部みゆきさんの現代ものや、ノンフィクションなど。



どれも面白かったのですが、読むのに異様に時間がかかるんですよね砂時計


登場人物の名前や設定、出来事の流れをつかむのにいつもと勝手が違うというか・・。


それまで自分がいかに江戸物ばかり読んでいたかを思い知らされましたえっ



そして江戸物に戻ってみると・・初めての作家さんでもすいすい読める!!  快感ラブラブ!


挑戦したのは山本周五郎さんです。 よっ、超大御所べーっだ!


大御所を避けて読む傾向がある私は、いくつかの山本作品の筋は知っていても、


実際手にとって読んだことがありませんでした。


(池波さんも藤沢さんですらかなり遅くに初対面を果たしたんですよ汗


初めての山本作品の印象は、とにかく日本語が美しいキラキラ 柔らかく品がありますよね。


そんな文体がつづる世界に浸って、幸せな時間を過ごすことができました虹




前置きが長くなりました。


本作は10編がおさめられた短編集です。いくつかご紹介すると・・



「柿」

は、藩の老臣の子ながら幼馴染で気心の知れたの嫁にビックリマークと思っていた。

も秘かにそれを願っているのを知っていたし、を見る目に特別な感情が宿るのを認めていたからだ。

話があるというの言葉に結婚の申し込みを期待しただが、の父親が急死した直後から

の妙な噂が流れる叫び

噂の是非を確かめに行ったは、明かされたの秘密ヒミツに激怒し、以降縁を切ってしまうむかっ

ところが、やがて明らかになった真実がの心に大きな揺さぶりをかける雷


「花宵」

父が亡くなってから、に甘くである自分に厳しく当たるようになったプンプン

何をどうやっても褒められることなく怒られてばかりの日々を過ごすうち、自分は継子なのではと思い始める。

ある日、の叱責についに耐えられなくなりその思いを口にすると、は・・。


「おもかげ」

早くに母を亡くした正之助を育てたのは伯母だった。

若く美しく優しい伯母だったが、正之助を預かったその日から容赦のない厳しい教育を施すようになり、

正之助伯母を煙たく思うようになるダウン

やがて父のいる江戸へ出た正之助は、学問でも剣術でも抜きんでた能力を見せるグッド!

ある時、正之助は父から知らなかった伯母の過去を聞かされる。

それは、日頃の伯母の言動からは窺い知れなかった辛さと悲しさを帯びたもので・・。


「菊月夜」

許嫁の父の狂死が元で婚約破棄になった信三郎

その後、藩の重臣の家への婿入り話が持ち込まれるが、元許嫁小房のその後ばかり気にかかり

乗り気になれないむっ

ところが、新しい縁談の裏に政治的な思惑があり、それが小房の父の死の真相を暴くことにもつながると

知った信三郎は意を決して話を受ける。

婿入りにより重臣の一人となった信三郎が、秘かに藩の改革に着手し始めた矢先、

思わぬ人が信三郎の前に現れて・・ナゾの人



他にも素敵なお話が沢山収録されています。



ここでご紹介した作品には、「大事のために身を捧げる」という共通点があります。


そう決めるまでにはきっと、悩んだり迷ったりもしたのでしょうけれど、後ろを振り向かず選んだ道を


まっすぐ進む登場人物達がまぶしく感じましたキラキラ


自分のことは二の次にし、同じくらい大事な他のことを犠牲にしたり、まわりに理解されなかったりしても、


一切言い訳も泣きごとも言わないカギ


その強さはどこから来るのだろうかと思わされました。 


短編だけれど、どのお話も読みごたえがあり、とても楽しませていただけました音譜



あー、久しぶりの記事更新は1時間半もかかってしまいました・・えっ


これからはゆっくりペースで続けて行きたいと思います。