小杉の漢方相談薬局清水薬局のおやじです。
インフルエンザ騒ぎで時間がだいぶ空いてしまいました。
前回までで痔の病名解説をしましたが、では何故、痔核(じかく)ができるのでしょうか。そのヒントは痔核=静脈瘤という言葉にあります。静脈血の鬱血(うっけつ)によっておこる静脈血管の怒張による不可逆変化を静脈瘤、簡単に言えば一度圧力がかかって風船のようにふくらんでしまった血管は2度目は少しの圧力でもふくらむようになるということです。
ではなぜ鬱血が起こるのでしょうか。ひとつは排便時いきむことによる圧力上昇、妊婦が出産時に脳内出血を起こすことがあるように、いきむと予想以上の血圧上昇が見られます。妊婦が痔になるのも、便秘がちな方がいきむのも排便時の血圧上昇は決して馬鹿に出来ません。ふくらんでしまった血管はすぐには元に戻りません。少しずつ元に戻るのを待ちながら養生するしかありません。しかし瘤が膨らみっぱなしになっているとその部分が薄くなっているのを補おうとする為だんだんと血管自体が厚くなってきます。厚くなってしまった血管はほとんど元に戻りません。毎日の習慣と痔は密接に関係しています。
もうひとつは肝機能低下による門脈圧亢進症による鬱血です。話はそれますが、昔々、大学病院の薬剤師をやっていたころ外科の先生方と門脈圧亢進症による食道静脈瘤の硬化療法の共同研究にも参加させていただいていました。今でも痔の静脈瘤にアルコールによる硬化療法が行なわれています。そのときは英語の文献はたくさん読まなくてはならないし、薬学会で発表したり、大変でしたが色々勉強になりました。肝機能低下は疲労やストレス、お酒の飲みすぎ、たばこ、肥満による脂肪肝、やせすぎ、ホルモン異常、ウィルス感染症など色々と原因があります。では、肝機能を良くするにはどうすればよいのでしょう。と、このシリーズはまだつづきます。、、、、字(痔)ばっかりですんません
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