武蔵小杉の漢方相談薬局清水薬局のおやじです。
某夕刊紙のコラムに丹参(たんじん)の記事が載っていました。血をきれいにするとか、コレステロールを下げるとか書いてました。丹参は中国にしか自生しないしそ科の生薬でサルビアの仲間です。
もともとは血液の活性酸素除去作用や毛細血管修復作用で注目されていました。丹参単独ではあまり見かけることはありませんが、丹参製剤としては冠元顆粒や冠源活血丸が漢方薬として売られています。他の漢方メーカーでも他の名前で販売されているようです。この処方はもともと中国では冠心2号方として開発され、日本向けに改良され、1990年に日本で医薬品として許可されたという最近の漢方薬です。
丹参だけでなく同じく血をきれいにする紅花と血の巡りをよくするセンキュウ、芍薬、モッコウ、コウブシを配合しています。
1つの生薬で出来たものを単味、2つ以上の生薬を組み合わせたものを処方といい、単味の弱いところを補ったり、欠点を補ったりします。たとえば葛根湯は処方で葛根は単味です。今回の場合も本当であれば冠元顆粒のことなのですが、大人の事情で丹参になったのでしょう。新聞記事持って探している方にはお気の毒なことです。(うちにも3人ほど来ましたので冠元を紹介したのですが買っていかれませんでした、、、)