Mさんから七夕デートに誘われた私。

考えてみたら、Mさんから結婚記念日に
デートをしましょう!なんて誘われたのは
初めてかもしれない。

悪い気はしないかも(笑)


「パパもママも明日は七夕だね。七夕!」
夕食の時、C君が突然話しかけてきた。
「あ、うん。そうだね。」
私もMさんも、キョトンとしながら答えた。
「何の日だっけ?」
C君が質問してきた。
「え?結婚記念日って事?」
私がそう答えると
「ピンポーン!正解!」
と、C君は明るく笑いながら
「何かするの〜?」と聞いてきた。


何か…
私は返答に困ってしまった。



「明日、ママとデートしようと思って。」
MさんがC君の質問に答えると、
「おぉー!いいね!楽しんできなよ!」
と、C君がMさんを応援した。

その後も、男2人で明日のプランについて
何やらコソコソと話していた。


中学生になってからC君は
心も体もぐーんと成長したような気がする。
多分…C君も恋をしているからだろうな。
(ここで公表したら怒られるだろうが)
どうやら好きな子がいるみたいだ。
中学生になって、学区が広がり、
新しいお友達も増えて、学ぶことが増えて、
幸せいっぱいの様子。
そして恋をしている息子は輝いている。
だからこそ、Mさんを
応援する気持ちにもなるのだろう。

すごいな、恋って。


そして…
明日のデートなんて、
どうでもいいと思いながら…
美顔パックなんぞしている私(笑)

よし、今夜は早く寝よう。






翌朝。
いつも通りに起きて、C君を見送り
私も支度を済ませた。
半袖の袖口がひらひらするブラウスに
白いAラインのスカート。
少しおしゃれをして準備をする。
「さぁ、行こうか。」
Mさんが車を運転してくれた。


車は高速に入り、
青空の中をスピードを上げて走り始めた。

行き先は…上り?
しばらく音楽を聴きながら
おしゃべりをして、ドライブを楽しんだ。

段々と高速道路が賑やかになり、
すると、
目の前には大きなタワーが見えてきた!

「高速、降りるよ。」
Mさんが私に声をかけてきた。
私は周りをキョロキョロ見ながら聞いた。
「ん?え?スカイツリーに行くの?」
「そう。空に行くよ(笑)」
と、Mさんが笑いながら言った。


まだ、C君が小さい頃に来た事があった。
あれから10年?
久しぶりだ。


なるほど。空ね(笑)


「あれ?でも星もって言ってなかった?
 空は分かったけど、星って何?」
私はMさんにグイグイ聞いてみた。
「いいから、いいから。」
Mさんは駐車場から私を連れて、
ビル内へと入って行った。


地図を見ながら
「こっちかな、あれ?こっちかな。」
Mさんは目的地へと歩いて行った。

後ろからついて行く私はお店がいっぱいで
嬉しくてキョロキョロ!
Mさんは必死のようだが、私はワクワク!

「やっと着いた!」
Mさんが私を連れて来た場所は…



プラネタリウムだった。