室積 光さんとの出会い | 島田のりあきのブログ

室積 光さんとの出会い

天気予報が気になる。
昨日から、徳地青少年自然の家で
年長組さんが宿泊キャンプを行っているのだ。

集中豪雨災害がまたもや起きたばかりであるので、
慎重に応対するよう
園長と連絡を取り合う。

幸いに、昼前に一旦雨も上がり、
午後2時頃帰園。


保育園では、プレイルームに集合して解散。
さすがに疲れた様子であったが、
それだけ、たくさんの思い出を
子どもたちが持って帰ったということであろう。

午後6時からは、
中関校区子ども会育成連絡協議会講演会。

講師は、光市出身の小説家であり俳優の
室積 光さんである。

光市室積出身という
いかにもわかりやすいペンネーム。



タイトルは、
~日本の未来の子ども達~

実体験、取材を元にしたお話に惹きつけられる。

かつての七高を題材にした小説、「記念試合」。
映画「北辰斜めにさすところ」の原作である。

旧制中学・旧制高校と現代の学校制度を比較され、
それぞれの良さを披瀝しつつ、
旧制時代は、魅力的な人材育成のシステムが担保してあった
と話された。

戦前は暗く、戦後は明るいイメージが定着しているようにも思うが、戦中のことと戦前が重なりすぎているのではないか。

旧制中学・旧制高校の本来の教育は、自由で闊達であった。
理系でありながらも哲学書を読み、
文系でありながら、数学は良く知っていた。

また、今の教育制度は失敗や挫折をするとやり直しが難しい。
かつては、一度失敗しても、再チャレンジしやすい要素があったのでは。

お話を聞きながら、夏目漱石の坊ちゃんを思い出す。
少々無茶苦茶なことをやっても
それを許容してくれるものがあった。

教師も学生もそれを取り巻く社会にも
良い意味の余裕があったのでは。
車のハンドルにも遊びが必要なように。

余裕や良い意味の遊びが少なくなった現代。

貧しく厳しい時代の固い友情、
平和で豊かな時代のもろい友情。



考えさせられるフレーズが
とても多く耳に残ったひと時であった。