野田総理が8月8日に「近いうち」と民自公の3党合意の引き換えに約束してから約2カ月が経過する。総理大臣が日本語を間違えてはいけないだろう。

このまま放置すれば既存メディアの野田降ろしが加速するだろう。

読売新聞:秋の臨時国会 先送りは政権の責任放棄だ

朝日新聞:党首会談―首相、逃げてはダメだ

両紙の社説とも辛辣に野田総理と民主党の態度を責め立てている。

読売新聞では、野田総理が3党首会談の打診をしないことに「政権党の自覚を欠いているのではないか」として、外国人献金が発覚した田中法務大臣の入閣に「党の統治能力に疑問符が付く」としている。

そして締めに「政策に取り組まず、解散を遅らせることを目標とするような政権は、存在意義が問われる」と政権党の体をなしていないとしたのだ。

朝日新聞では、「首相が選ぶべき道はひとつしかない」として、党首会談の呼びかけること、譲るべきは譲ること、3党の協力態勢の確認すること、早期の臨時国会で懸案を片付けることを挙げている。

そして締めに「ヤドカリが貝殻に隠れるように、身をすくませるだけでは政権党の名が泣く」と民主党が政権党の体をなしていないとしたのだ。

この結果、両紙とも民主党政権に失格の烙印を押したということだろう。

また、自民党と公明党の党首会談でも「逃げる野田総理」を批判して、3党合意で示した「近いうち」の期限も常識的に決めてしまったのである。

党首会談で安倍総裁、山口代表の内容をまとめると下記の通りとなる。

●安倍総裁
「8月の党首会談で合意した「近いうちに国民に信を問う」という8月8日の約束は、国民との約束であり果たしてもらわなければならない。当然、年内に衆議院を解散するということである。解散の約束を果たした上で所要の法案を通していく。成立させる環境作りは政府・与党の責任である。赤字国債発行法案などを人質にとるつもりはなく、通すために何をすべきかは彼らが考えて示してもらいたい。政府・与党が党首会談を呼びかけてくるのが常識である。なぜそれがないのかは野田首相に聞いてほしい」

●山口代表
「来年度予算編成の時期などを考えると、12月9日までに投票を終えるのが常識的なリミットである。それを越えたら年末の予算編成や税制改正の意思決定に支障を来し、来年の通常国会の審議に影響を与える。野田首相が我々に約束した「近いうちに国民の信を問う」という約束を誠実に果たしてもらう。年度を通して責任を負えないことが明らかな政権が決定するのは、政治の常道に反する」

これらは野田総理が解散を確約しても問題がないことを意味する。

少なくとも臨時国会を開いて早期に通さなければならない法案は、今年度予算の裏付けとなる赤字国債発行法案と「一票の格差」を是正する衆議院の選挙制度改革関連法案の2つの法案だけである。

つまり、この2つの法案が成立することが決定すれば良いのである。

その結果、野田総理がたとえレイムダックになろうと関係ないのだ。

これまで、野田総理は解散の時期を明示することは絶対にしないと明言してきたが、参議院で問責決議案が可決されている状況で、来年の通常国会を迎えれば参議院が審議拒否で何もできないのである。

そして、野田総理が「近いうち」という約束を果たしさえすれば、自民党と公明党は粛々と必要な法案を通すとしているのだから非常にわかりやすい。

これで応じないと国家・国民より我が身を選択したことになるのだ。

これについては、石破幹事長の直近の発言をまとめても明らかである。

●石破幹事長
「野田総理はよもや忘れていないだろうが、それを再確認するのが嫌だから党首会談を開かないということであれば、総理大臣の発言とは何なのか。合意から2か月も経っており、衆議院の解散が年を越すことは常識的にありえない。「近いうちに信を問う」というのは、国民に信を問うことであり、むちゃな要求をしていない。向こうが非常識な態度でくるなら覚悟がある。なめんなよと。国民をなめるなよと。恥を知れということである嘘をつく政府・与党を相手に、国会審議に応じるということにはならない。党首会談で野田総理から非常識な答えがあれば、相当、公党として強い決意で臨まなければならない」

「竹下元総理は「総理大臣を辞めるから予算案を成立させてくれ」と言った。政府与党は自分を捨ててでも国家・国民のために何を犠牲にするのかを考えるのが、民主党は「国家・国民を捨ててでも自分のため」である。「国がどうなろうが、民主党が来年の夏までもてばいい」ということはあってはならない。ふざけんじゃないという話である。民主党は「審議に応じない自民党が悪い」と、大キャンペーンを張ろうとしている。こんなずるいことは絶対に許されてはならない。批判を受けても、約束を守らないのは誰かと国民にきちんと説明しなければならない。我慢比べに勝たなければいけない」

「野田総理から安倍総裁には就任のお祝いの電話があって以降、連絡がない。輿石幹事長からも私のところに電話の一本もない。こんな無責任がどこにある。他党と折衝ができないなら幹事長はいらない。「私は民主党の輿石幹事長からの電話がほしいわけではないが、党首会談を呼びかけるのは政府・与党の責任である。「最後は自民党が何とかしてくれる」と思って甘えているのだろうが、そういう甘えた政治をしてはならない。誠心誠意、野党にお願いすることが与党の責任。国民にとって不幸である。政府・与党側は、赤字国債発行法案については、少しでも国民の負担を減らす誠意を見せるべきだし、選挙制度を改革するなら、まずは「1票の格差」の違憲状態を解消すべきである」

この内容は国民にとっては非常にわかりやすく真っ当な理屈だろう。

赤字国債発行法案が成立せずに、予算抑制を執行という国民生活に支障をきたす可能性が出てくる手段を用いることなど、総理大臣の責任として政権党の責任としては絶対に行ってはいけないのである。

そして、赤字国債発行法案が成立しないことを野党の責任にすることなど与党の責任放棄に等しく、直ちに下野すべき許しがたい言動であるのだ。

それなのにまだ与党の自覚のない大臣が下記のように述べている。

●岡田副総理
「解散は総理大臣の大権であり、総理大臣が決めるのが常識である。「「時期をはっきり明示しろ」と言った野党党首はいないのではないか。はっきりしないと他の物事の相談に応じないというのは、まったく受け入れられない論理である」自民党は新しい態勢になったのに、解散の時期という答えが出ないことに取り組むのは理解に苦しむ。結果的に赤字国債発行法案や政治改革などの重要な問題の先送りにつながっており、理解できない。予算が成立したら、赤字国債を発行するのは当然である。赤字国債発行法案を人質に取って「通してほしければ妥協しろ」という政治が国民に不信感を持たれており、条件を付けずに速やかに通してもらいたい」

これが副総理の発言かと呆れるくらいの支離滅裂な発言である。

赤字国債発行法案が成立しないのは野党の責任なのだろうか。選挙改革関連法案が成立しないのは野党の責任なのだろうか。法案を成立するよう努力しなかった与党に責任があると考えるのが常識だろう。

さらに「時期をはっきり明示しろ」と言った野党党首はいないが、「近いうちに信を問う」と野党党首に約束した総理大臣もいないのである。

いつまでも与党の自覚が持てず批判だけの政治家は下野すべきだ。

それにしても、嘘つき総理のレッテルが国民から貼られた野田総理が、今度は逃げる総理の呼び声が国民の間で日増しに強まっているのである。

このような人格の持ち主が総理大臣とは日本にとって悲劇だろう。
日本を救う手段は野田総理が解散して国民に信を問うことである。



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