5,6年くらい前の正月。

実家に帰ったときのこと。

 

 

大晦日に飛行機で帰ったんだけど、完全に満席で。

 

 

 

私の隣には、

30歳前半くらいのご夫婦と、

お母さんに抱っこされた多分、3、4歳くらいの男の子。

 

 

 

非常口に近い、前の席がない席だったので、

他の席より少しスペースが大きめで、

割と快適な席だったんよ。

 

 

 

 

そんな中、隣の男の子は、

 

 

 

富士山を見ようと窓覗いたり

 

 

飛行機内のモニターでアンパンマン楽しんだり

 

 

CAさんが配るリンゴジュース飲んだり

 

穏やかに時は流れていった。

 

 

 

そして、1時間弱くらいたって、

着陸のアナウンスが流れ始めたんよ。

 

 

「シートベルトをしっかりお締め下さい」

って言われるよね。

 

 

んで、着陸の時ってちょいちょい揺れるよね。

 

 

この環境の変化が、

男の子の琴線に触れたらしい。

 

 

 

あんな穏やかに過ごしていたのに、

 

いきなり

 

 

「ぎゃえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

 

 

機内に響き渡る鳴き声。

 

 

必死にお母さんの腕から逃れようと

じたばた じたばた じたばた じたばた

 

全身でお母さんを拒否。

 

 

 

見かねたお父さんが

抱っこを変わろうとするけど

 

 

全身でお父さんをも拒否。

 

 


その間も、

泣き声

「ぎゃえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

が鳴り響く。

 

 

 

男の子は、

お母さんに身体をガシッと捕まえられて、

 

捕まえられながらもジタバタしてて、

 

ロックバンドの頭を振ってるバンドマンみたいになってた。

 

 

 

そんな、怖い怖い怖い大暴れの中、

 

飛行機は無事着陸。

 

 

 

その男の子はぐすぐす言いながらも、

お母さんに抱っこされて去って行った。

 

 

その様子を、私はひとしきり隣で見てて

 

 

 

 怖いときは、

 

「べべべべ別に怖くないし!!!!!」

 

 

とか無理に思わなくてよくて、

 

 


「くっそー

めちゃくちゃ怖いぜよ!!!!!!」

 


ってシャウトしていいんだなあ。

 

 

 

んで、

 

「くっそー

めちゃくちゃ怖いぜよ!!!!!!」

 

 

が1人じゃ収まらなかったら、

 

 

 

周りにも

「くっそー

めちゃくちゃ怖いぜよ!!!!!!」

 

 

ってシャウトして。

 

 

 

 

周りの自分を大切にしてくれる人たちに頼って

 

 

不安な時間をやり過ごしていく

 

 

 

で、いいんだなあ。



不安に駆られたときの過ごし方を

教わったような気がした。

そんなひとコマだったんよな。