みなさんは、悪口や批判を口に出したことありますか?もしくは誰かの愚痴や陰口を聞いたことはありますか?
まったくない!という人はおそらく一人もいないでしょう。
「悪口を言うとスッキリして楽しい」という人は一定数います。
それは悪口を言うと脳内に幸せホルモンの1つ、「ドーパミン」が分泌されるためです。
ドーパミンは依存性が強いため、1度その快感を覚えてしまうとまた新しい快感が欲しくなり、どんどんエスカレートしてしまう…という状態になってしまいます。
でも、愚痴や悪口を言ったその時はスッキリしても、すぐに嫌な気持ちになることはないでしょうか?
愚痴や悪口、批判などを言うと分泌されるホルモンがもう一つあります。
それはストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」です。
コルチゾールは、ストレスを感じたときに身体のバランスを保つはたらきがありますが、過剰に分泌されると脳にダメージを与えたり、体のバランスを崩したりすることに繋がると言われています。
「病は気から」といわれるように、「心」と「体」は密接につながっています。
悪口や批判、皮肉な言葉を発する危険性には、科学的な根拠があります。
① 認知症のリスクが3倍に
東フィンランド大学の研究では「皮肉、批判度の高い人」はそうではない人と比べて3倍も認知症になるという結果が出ています。
他人を誹謗中傷、攻撃することでコルチゾールが分泌され、記憶の神経を40%破壊するといいます。
さらには、皮肉や批判度が高い人は、1日に41本以上煙草を吸うヘビースモーカーよりも、認知症になるリスクが2.1倍も高いことがわかっています。
② 寿命が縮む
「皮肉、批判度の高い人」はそうでない人より死亡率が1.4倍高いといわれています。
悪口を言うとアドレナリンが分泌され、1日に何度も分泌されることで心臓に悪影響を与えます。
③ 自分の脳に悪影響を与える
悪口は他人に向けて言っても、自分の脳に影響を与えます。
主語に関係なく、「ネガティブな言葉」は脳に反応するのです。
他にも、アメリカの心臓内科医の調査によると、人の悪口をよくいう人は心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患になるリスクが高いともいわれています。
悪口、批判などを簡単に口にする人がいますが、その代償は自分の健康に悪影響として返ってくるようです。
■「ポジティブ」な言葉を習慣に
ネガティブな言葉が多大な影響を与える一方で、親切な言葉は脳と身体を健康にする癒しの物質を分泌します。実際に、ボランティア活動をする人はしない人と比べて寿命が長い研究結果が出ています。
心学研究家の小林正観さんは、「ありがとう」という言葉や、ポジティブな言葉を口癖のように唱えていると、自分でも信じられないような出来事が起き、健康ばかりか運命までも好転していくと言っています。
「言葉」には私たちが思っているよりもずっと大きなエネルギーがあります。
ストレスを我慢して鬱憤を溜めすぎることもよくありませんが、口に出す前に人を傷つける言葉かどうかをよく考えてみることも大切です。
「ありがとう」を口癖にする習慣で、健康的になりましょう!