2021年2月22日(月)、予算委員会にて質疑に立ちました。(菅義偉首相出席・NHK中継) | 『現場に飛び込み、声なき声を聴く!』 しげとく和彦のブログ
新型コロナウイルスに関する情報について

2021年2月22日(月)、衆議院予算委員会にて質疑しました。

 

 

 

 

○重徳和彦議員

重徳和員

私たちは、国立農業公社という構想を打ち出しております。農業をやりたい人たちを一括採用して、技術を指導して、中山間地域を含む田畑のマッチングを行って、安定した所得を国が保証。農業を将来見通せる職業に変えていく。新規就農者確保には大胆なプランが必要ではないかと思います。

<国会Twitter>

https://twitter.com/cdp_kokkai/status/1363806193156689922

<字幕書き起こし>

https://docs.google.com/document/d/15KNLEJvIthw47LHyZkFXSKHOiGJsAQPKUA5li8v4YJs/edit?usp=sharing

 

 

○農相収賄による農政への影響について

 

  答弁者:菅義偉 内閣総理大臣、野上浩太郎 農林水産大臣

 

○農政全般について

  

  答弁者:菅義偉 内閣総理大臣

 

 

【議事録】

重徳委員 

  立憲民主党の重徳和彦です。
久しぶりに、この予算委員会、テレビ入りに立たせていただきます。誠にありがとうございます。

昨年九月、野党が合流して、新党立憲民主党を結成をしました。私も三年間無所属でありましたけれども、参画をいたしまして、現在、野党第一党の副幹事長、そして安全保障部会長を拝命いたしております。まず初めに、コロナウイルスでお亡くなりになりました皆様方に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、感染された皆様方の一日も早い御回復を心からお祈りを申し上げます。先週、いよいよコロナワクチンも接種が始まりました。様々な困難はあると思いますけれども、何とかこの接種が広まって、一日も早いコロナ収束へと向かうことを望んでいるところであります。さて、本日、私は、農政について、第二次安倍内閣以来八年余りにわたります自民党政権の農業政策に関する質問をさせていただきます。農政全般については午後質問させていただきますが、午前中は、昨年来、農政全体への不信につながりかねない、鶏卵業界大手アキタフーズ前代表と吉川貴盛元農林水産大臣との贈収賄事件に関連した質疑をさせていただきたいと思います。この事件そのものは司直の手に委ねられておりますが、時の大臣が一部業者の金で大事な農業政策の決定に影響を及ぼしたことが事実なのであれば、これは言語道断、許されるべきことではありません。私がこの問題を取り上げますのは、これはただのスキャンダルというだけじゃなくて、コロナ禍
において、二つの点で国民生活に影響を及ぼしかねない重大な問題であるからであります。一つは、コロナで今政治の役割が大きく期待される中で、政策が金で動いているんじゃないか、こんな国民の疑惑を招いてしまっていること。そしてもう一つは、卵という、これは誰もが安い値段で手に入れることのできる、庶民の貴重な栄養源であります。この食材について、日本が国益を大きく損ねてしまっているということでございます。そして、追及する以上は、きちんとした再発防止のルールをつくることが国会の役割だと考えております。まず、菅総理に菅内閣の基本姿勢を確認いたします。これはもう当たり前のことですけれども、確認をいたします。菅内閣は、声が大きくて資金力のある業界の一部業者と、声なき声の一般大衆国民との、どちらの声を重視する内閣なのでありましょうか。
○菅内閣総理大臣 

  私は、かねてから、様々な方からお話を伺い、国民目線で何が当たり前かということを見極めた上で判断をし、大胆に実行に移してきました。その信念は変わらないと思っています。また、これからも、私の内閣は国民のために働く内閣として、広く国民皆様方から様々な御意見を伺いながら、農政を始め様々な分野においてしっかり実行していきたい、このように考えています。
重徳委員 

  当然のことを確認をさせていただいたつもりなんですけれども、しかし、そうであれば、その内閣の姿勢をルールで示すべきではないでしょうか。具体的に提案をいたします。平成十三年閣議決定で定められましたいわゆる大臣規範というものがあります。これは大臣だけじゃなくて副大臣、政務官が、清廉さを保持し、政治と行政への国民の信頼を確保するための規範である。しかし、現行の大臣規範には、関係業界との政治と金についてはほとんど書かれていない。ですから、大臣であっても、企業・団体献金、これはやはり権力との癒着の温床になっているとかねて言われている問題であります、企業・団体献金、これは受取自由なんですよね。農林水産政策、特に私たち地方出身の、選出の国会議員は、特に大切にしている政策分野です。議員として現場に飛び込んで、農家の方々の声なき声まで聞いて、それを時の政策決定者であります農林水産省ならば農林水産大臣に声を届けて、御理解をいただいて、一つ一つ形にしていくのが政治であります。その際、時の大臣は政策決定責任者ですよね。単なる有力議員ではありません。法律上、政策を決定する権限がある別格の存在であります。その大臣がまかり間違っても、金をもらって動いているというふうに見られること自体が国民の信頼を損ねることだと思います。李下に冠を正さずという言葉があります。総理、本件、本贈収賄事件を受けて、企業・団体献金の受取を大臣は、任期中だけでもいいです、任期中は自粛するというルールに変更するべく、大臣規範を見直してはいかがでしょうか。
○金田委員長 

  手を挙げているんですか。(発言する者あり)
その後、総理に指名します。(発言する者あり)静かにしてください。順番は、まずあなたが答えて、簡単に。その後、総理に発言していただき
ます。
○松田政府参考人 

  失礼いたします。ただいま御指摘がございましたいわゆる大臣規範、正確には国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範でございますが、これは、公職にある者としての清廉さを保持し、政治と行政への国民の皆さんの信頼を確保する観点から、国務大臣等が自ら律すべき規範として閣議決定により定められたものでございます。ただいまお尋ねがございました政治活動に対する献金の在り方についてでございますが、これは、民主主義の費用をどのように国民が負担していくか、こういう問題でございますので、大臣等規範の範疇で議論するのではなく、まさに各党各会派において十分御議論いただく、そういう問題ではないかというふうに考えております。
○菅内閣総理大臣 

  政治活動に対する献金の在り方については、長年の議論を経て様々な改革が行われてきた結果として、企業・団体献金は政党などに対するものにこれで限定されるようになりました。そういう中で、国務大臣等が自ら律すべき規範として定められた大臣等規範を改正する必要はないというふうに考えています。いずれにせよ、政治活動に対する献金の在り方については、民主主義の費用をどのように国民が負担していくかという観点から、やはり各党会派で十分御議論をいただくものだというふうに思います。
重徳委員 

  今のは問題のすり替えであります。私は、企業・団体献金そのものがいいとか悪いとか、その在り方を問うているのではなくて、そしてもっと言えば、企業、団体側から献金を申し入れることも、そこまではあっていいのだろうと思っています。ただ、時の権力者、権限を持っている大臣がそれをあえて自粛をします、こういうルールにしてはどうか、そういう判断をされてはどうかということなので、各党各会派で決める話じゃなくて、内閣、もっと言うと内閣総理大臣お一人がやるんだと言えばそれで決まるはずの話であります。よろしくお願いします。
○菅内閣総理大臣 

  先ほど申し上げましたけれども、政治活動に対する献金の在り方については、やはり、民主主義の費用をどのように国民が負担していただくかという観点からも、各党各会派で十分に議論して決めるべきことだというふうに思います。
重徳委員 

  各党会派の話じゃなくて、内閣としてどう判断するかということをお聞きしているのであります。率直にお答えいただきたいと思います。(発言する者あり)
○金田委員長 

  静かにしてください。
○菅内閣総理大臣 

  先ほど申し上げましたように、国務大臣などが自ら律すべき規範として定められた大臣規範というのは改正する必要はないというふうに考えています。
重徳委員 

  結論だけおっしゃっていますけれども、理由がよく分かりません。その理由をお答えいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 

  まず、政治活動に対する献金の在り方については、長年にわたる議論を踏まえて様々な改革が行われてきました。その結果として、企業・団体献金は政党に対するものに限定されました。そういう中にあって、国務大臣が自ら律すべき規範として定められた大臣規範を改正する必要はないというふうに考えております。いずれにしても、政治活動に関する献金の在り方については、民主主義の費用をどのように国民が負担していくかという観点から、各党会派が十
分御議論をいただくものだというふうに思っています。
重徳委員 

  時間に限りもありますので、今の問題意識を提起させていただいたつもりですので、しっかり受け止めていただきたいと思います。今回の贈収賄事件というのは、実は、卵という食材をめぐる問題でありまして、国際社会で日本は国益を大きく損ねたと考えております。卵というは、物価の優等生とまで言われて、非常に、今でもスーパーで十個入りで安いのは百五十円ぐらい、百五十円から二百円ぐらいで売っていて、本当に、誰にでも手頃に手に入る、そういう、多くの国民にとって欠かせない食材であります。今回の事件は、その卵を産む鶏の飼育条件をめぐる政策上の国際的な対立が背景にあったというものであります。総理は、アニマルウェルフェア、動物福祉、日本語で、という言葉を御存じでしょうか。このアニマルウェルフェアについて、総理、どのように考えていらっしゃるか、お答えください。
○菅内閣総理大臣 

  動物を丁寧に扱おうというんですかね、そういう趣旨だというふうに思っています。
重徳委員 

  ざくっと言えばそういうことなんですけれども。民法、刑法上、動物というのは元々物扱いなんですね。人じゃないので、かわいいペットであっても、殺傷してもそれは器物損壊罪ぐらいにしか当たらないという扱いでありましたが、時代も変わりました。特に、犬猫といったペットに関しては、動物愛護法も改正が続いて、かなりその取扱いが改善されてきたというふうに感じております。私も力を入れている政策分野の一つなんですが。でも、ペットじゃなくて、ここは家畜ですね、鶏の動物福祉をどう考えるかというのはかなり難しい問題でありまして、実際、日本の鶏卵は、九割以上は、太陽光の入らない建物の中で、金網でできた狭いケージ、おりで多数の鶏を飼育するものですから、生産コストは非常に安い。ですから、卵も安い。そして、卵かけ御飯のような、生で食べる習慣が日本人はありますので、衛生管理もされている。長年の鶏卵農家の皆さんの御尽力のたまものだと私は思います。これに対しまして、ヨーロッパを中心に動物福祉の考え方がかなり進んでいまして、総理は丁寧に扱うということをおっしゃいましたけれども、動物本来の生き方を重視する。鶏であっても、広いスペースを取って、止まり木、巣箱、砂浴びができる、そういう環境を整えようということなんですが、やはりここにはコストもかかりますので、業界としてはどうしても反対だ、こういうスタンスであります。ですが、問題は、業界が反対するところまでは理解できるんですが、その業界から時の大臣がお金をもらって、そして、大臣がそちらにくみしていたというふうに見受けられる、ここが問題なんですね。こういう、大臣が最初から態度をはっきりしていたら、アニマルウェルフェア、動物福祉を進めたいと言っている側の意見なんて通るわけないじゃないですか。その点について、総理はどのようにお考えでしょうか。
○菅内閣総理大臣 

  たしか、幅広い分野からいろいろな御意見を伺っていると思いますので、詳細は大臣から答えさせたいと思います。
重徳委員 

  問題は国際的な問題であるというのは、確かに国内外、両論ある問題ではあります。そして、現実、前に進めようと思ったら、相当なことが動いていきます。消費者にとっても卵の値段が上がりかねないということで、決してきれいごとではありません。しかし、そういった日本の考え方というのはそれはそれで一つの考え方で、そうであるのならば堂々と国際社会で言えばいいと思うんですが、要するに、アニマルウェルフェア、動物福祉に、ヨーロッパから見れば後ろ向きであるというふうに見られる日本が、それだけじゃなくて、結局、そういう意思決定を政府がしているのはお金でそうなっている、そういう印象がヨーロッパ、そして、今度は東京オリンピックでも選手団は動物福祉に配慮した食材を求めている、こういう状況の中で、国際的に、日本の立ち位置、つまり、アニマルウェルフェアに消極的というだけじゃなくて、日本はまだ賄賂文化なのか、こう見られることなのでありますよ。こういうちょっと全体的な、動物福祉という分野に限らず、そういう遅れた文化と見られることについて、総理はどのようにお考えでしょうか。
○金田委員長 

  農林水産大臣野上浩太郎君から答え、その後、総理からにいたします。
○野上国務大臣 

  先ほど来お話のありますアニマルウェルフェアについてでありますが、これはやはり、家畜を快適な環境の下で飼育するということ、家畜のストレスや疾病を減らす取組でありまして、その推進は極めて重要であると考えております。先ほど来お話があるとおり、例えば採卵鶏のOIE協議会でのコードの話などもあるんですけれども、これは、生産者ですとかあるいは消費者の方も入ったOIE協議会という場、これはオープンな場でありまして、公開の場で行っている協議会でありますが、そのような中でそれらの意見を十分に聞いて決めているところであります。こうした協議会メンバーの様々な意見を伺うとともに、科学的な知見に基づいて確認をして、やはり多様な飼養形態が認められるべきとのコメントをOIEに提出したものでありまして、その判断は妥当なものだというふうに思っております。一方では、アニマルウェルフェアを実現をしていくためには、これは総合的なやはり取組が必要であるということもありますし、生産者による設備投資等の努力のみならず、畜産物の販売価格への影響ということも含めて消費者の理解も必要なことから、このアニマルウェルフェアの取組を推進する重要性やメリットを示しつつ、生産者や消費者の理解を得ながら取組を拡大していくということが重要であると考えております。
重徳委員 

  今回の事件について、この事件に関する農水省の中の第三者検討委員会、これの進捗状況が理事会で紙三枚ほどで報告があったようですが、それについて詳細を大臣から御報告いただきたいと思います。
○金田委員長 

  時間が来ておりますから、簡単に答えてくださいね。
○青山政府参考人 

  お答え申し上げます。吉川元大臣等が贈収賄容疑で起訴されたことを受けまして、農林水産省として、国民に疑念を持たれることがないよう、公判等への影響にも配慮しつつ、養鶏、鶏卵行政の公正性について検証いただくため、養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会を設置したところでございます。二月三日に第一回委員会を開催し、幅広く十分に検証いただいているところであり、今後、委員会でしっかりと検証いただいて、その検証結果を公表したいと考えております。具体的には、養鶏、鶏卵行政の公正性について検証するものでございまして、アニマルウェルフェアの国際基準策定プロセス、日本公庫の養鶏業者への融資方針の決定プロセス、鶏卵生産者経営安定事業その他養鶏、鶏卵行政に関し必要な事項について、職員への聴取などにより調査、検証を行って、その結果を取りまとめていただくことになっております。これは、委員会の座長の下で職員に対して厳格な調査を行うということで、今後の調査に影響があり得ること等から、第三者委員会として検証の
途中経過については公表しないことと決定しておりますけれども、本日の理事会において、可能な範囲で検証委員会の状況を報告させていただいたところでございます。
重徳委員 

  じゃ、午前中は終わります。ありがとうございました。
○金田委員長 

  午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午後零時八分休憩
――――◇―――――
午後一時開議
○金田委員長 

  休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続行いたします。重徳和彦君。
重徳委員 

重徳和彦です。お昼の理事会で、今問題となっております総務省職員と利害関係者との会食について新たな報告がありました。国家公務員倫理規程に違反する疑いがある会食が、これまで国会報告済みは四人、延べ十三件でしたが、十二人、延べ三十八件という報告がありました。先ほど大臣には、大臣規範を厳格化すべきだと申し上げましたが、国家公務員についてもきっちりと対処をしていただきたいということを申し上げたいと思います。それでは、質問に入らせていただきます。午後は、我が党の農政の考え方をお示ししていきたいと思います。そして、大きな話ですので、是非、菅総理に御答弁いただきたいと思います。第二次安倍内閣以来八年余り、農業政策は、規制改革会議を司令塔として、ひたすら市場原理、大規模化、輸出拡大、効率化が進められてまいりました。しかし、そもそも日本の国土の三分の二は山林や中山間地域なんです。この山国日本では、日本の隅々にわたる農村集落こそが豊かな農業を支えてきたんです。農業は、産業でもありますけ
れども、国土の保全、環境の保全、地域コミュニティー、地方創生の肝でもあります。この価値は忘れてはならないと思います。そこで、昨年、当時の野党共同会派におきまして、不肖私が座長をさせていただきました、安倍農政、今は菅農政ですが、検証をするワーキングチームをつくりまして、九月に報告書を取りまとめました。そのポイントはパネルのとおりです。今の農政の欠点、行き過ぎた経済重視、それから、農地コミュニティーという視点が欠落しているといったところであります。我々は、小さな家族農業の価値を全面的に応援をして、JA、農協の協力なども得まして地域、学校で食農教育を進めて、食料自給率を高めて地域政策を一体的に推進する農政を目指しておりまして、その基軸となる概念が国土と食の安全保障でございます。グラフが一つあります。一九八五年、一番左端は一九八五年、高度成長も終わった後ですけれども、そこから二〇二〇年までの三十五年間の間に、農業人口は、特に基幹的農業従事者ですけれども、四十九歳以下に限れば、百万人以上減って、そして残るは十五万人。このままでは農業がなくなってしまうんじゃないか、こういう危機感を抱きます。いつも申し上げますが、農業、林業が廃れると、国土の三分の二を占める山林、中山間地域は荒れ果てて、豪雨が降ったときには水をためる機能も衰えて、雨水は一気に平野に流れ込んで、都市部に大きな水害をもたらします。山国日本では、中山間地域と都市部というのは一体で考えなきゃいけないことなんだと思います。この国で国土と食の安全保障を担ってくれているのは、中山間を含めた地域で農業を営んでいる小規模家族農業です。もちろん、法人とか企業にも農業を営んでいただくのはいいことなんですけれども、じゃ、企業が耕作条件の悪い中山間地域で展開するかというと、なかなかそうもいかないでしょう。農家御出身の菅総理にお尋ねいたします。市場原理に余りに偏った農政は転換して、小規
模家族農業の持つ多面的な価値、これを正面から認めて、政府が十分な対価を支払って、小さな農業もしっかりと守っていく必要があると我々は思うんですけれども、いかがでしょうか。
○菅内閣総理大臣 

  委員から御指摘いただきましたように、中山間地域の農業は、我が国農業産出額の約四割を占めるとともに、国土の保全や景観の維持においても重要な役割を担っている、このことは認識しております。こうした中山間地域の農業を維持発展させるために、条件不利農地への直接支払いだとか、あるいは高収益作物の生産支援など、小規模家族農業の所得向上を図っているところであります。それと同時に、やはり地方の消費を増やすことが日本にとって今極めて大事だと思います。そういう意味合いにおいて、やはり農林水産業を中心とする所得を引き上げることが極めて大事だというふうに私自身思っています。そして、安倍政権の中で、農協法、六十年ぶりの改正、漁業法、森林法、七十年ぶりの改正を行って、所得を少しでも引き上げる方向にこの農林水産業を持っていきたい、そういう思いの中で私どもも取り組んでいることも是非御理解をいただきたいと思います。
重徳委員 

  もう我々の危機感はそういうレベルを超えておりまして、先ほどの農業人口激減のグラフを御覧いただきますように、一九八五年、私は中学生ぐらいでしたけれども、その段階で三十五年後の今をどのぐらい見通すことができただろうかというふうに思います。今のペースで日本の農業人口が更に減ったら、三十年後は、我々の子供たち世代は輸入で食っていくことが果たしてできるのだろうか。今の国際情勢で輸入に頼り切るということは非常にリスクがあると思います。災害だってもっとひどくなるんじゃないかと思います。私たちは、さっきの一枚目のパネルで、国立農業公社という構想を打ち出しております。この構想は、農業をやりたい人たちを一括採用して技術を指導して、中山間地域を含む田畑のマッチングを行って、安定した所得を国が保障する。こういうことで、農業を将来を見通せる職業に変えていかないといけない。農業をやりたい人はいっぱいいると思うんです、潜在的には。だけれども、ためらってしまう人も、その不安も分かります。そういう不安を解消していかなきゃいけない、これが国の役割だと思います。これは農業分野だけの話じゃなくて、今まさにコロナ禍で働く先を失う方が増えて、若い人たちは先行きが見通せない。都市部ではテレワークも進んでいますので、都市から地方、農村へ回帰する傾向も見られます。この国土と食の安全保障を担ってもらうのは農家でありますので、新規就農者確保には国立農業公社ぐらいの大胆なプランが必要じゃないかと私は思いますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
○菅内閣総理大臣 

  まず、若者に自らの将来を託せる職業として農業を選択してもらう、そのためには、農業をしっかりと稼げる成長産業にしていかなきゃならないと思います。輸出の拡大、高収益作物への転作の支援など、成長産業になるための改革は進めていかなきゃならないと思っています。また、国が自ら農業公社を立ち上げて人材を採用していくという御提案でありましたが、そもそも農業は、自らの創意工夫で作物を選択をし、経営意欲を持って取り組んでいただくことで所得を上げていく、これが基本だと思っています。そうした取組を後押しするために、新規就農者の所得の下支えや研修の支援を行っており、こうした施策を通じて、政権交代後、最近では、初めて四年連続で五十歳未満の若手の新規就農者が二万人を超えているところであります。こうしたことを機会に、しっかりと農業というものを育てていきたい、こういうふうに思います。
重徳委員 

  御見解は分かりましたが、時間も限られておりますので、最後の質問です。最後に、日本の国土、領土を守るための重要施策、これもどうしても総理にお聞きしたいことがあります。二年前、本会議で、私、防衛施設や国境離島、農地、水源地が外国資本や外国人に買収されてい
る、これは安全保障上大きな問題がある、法整備が必要だということを主張させていただきまして、安倍総理の当時の答弁をきっかけとして、今国会、ついに法案が提出される運びとなりました。関係者の御尽力に感謝と敬意を申し上げたいと思います。この法案は、防衛施設の周辺の土地の所有、利用状況を調査して、権利移転の際には事前届出制を導入する、土地の不適切利用に対しては勧告、命令、罰則が出せるということになります。ここまではいいと思います。ただ、先日、小此木大臣にも聞いたんですけれども、農地とか森林、水源地は対象外、調査対象としないということでありました。一応、理由としては、農地法とか森林法という別の枠組みがあるからということでありましたが、日本人にとっては、先ほどからのように、農地、森林というのははっきり言って二束三文に今なりつつある。だけれども、食料生産、水源地という意味では十分な価値があって、外国の方から見れば喉から手が出るほど欲しい資産であろう。こう見れば、今回の法案に、注視区域、その対象に農地、森林を含めるということが、私ども申し上げております国土と食の安全保障にも資するんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○菅内閣総理大臣 

  まず、安全保障上重要な土地などの所有や利用の実態については、調査や規制を行うための新法をこの通常国会に提出をさせていただく予定であります。政府としては、新法において、防衛施設等の周辺や国境離島等を対象にし、農地や森林は対象とはしない方向で検討を進めております。農地や森林については、小此木大臣の話がありましたように、農地法や森林法において、食料の安定供給や国土の保全などを目的として、取得の際の許可や届出という措置が講じられているものというふうに承知しています。
重徳委員 

  是非、安全保障という観点からこの問題も捉えていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。