相続 遺言  | 天王寺・上本町!コストを投資に変える!相続【提案型】司法書士しげもりのブログ

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遺族年金は「戸籍上の妻」か「内縁の妻」か?  
──“家族のかたち”と向き合う終活の備えとは


■ はじめに:ある遺族年金裁判が問いかけたもの

2024年、東京地裁でひとつの注目すべき判決が言い渡されました。  
テーマは「遺族年金を受け取る権利は、戸籍上の妻と内縁の妻のどちらにあるのか?」というもの。

この問題は、単なる法律上の争いではありません。  
高齢期における「家族のかたち」と「法の関係性」、  
そして人生の最終章における“備え”の重要性を私たちに深く問いかけてきます。

今回は、判決の背景を整理しつつ、司法書士としての実務経験を踏まえたアドバイスを交えながら、  
ご家族の終活や相続の備えにどのように向き合えばよいのか、一緒に考えてみたいと思います。

■ 事実婚でも「遺族年金」はもらえる?

遺族年金には大きく分けて2種類あります。  
一つは国民年金の加入者が亡くなった場合に、18歳未満の子がいる配偶者などが対象となる「遺族基礎年金」。  
もう一つが、会社員など厚生年金加入者が亡くなった際に、その配偶者などが対象となる「遺族厚生年金」です。

今回問題となったのは「遺族厚生年金」。  
この年金については、法律上の婚姻関係(戸籍上の配偶者)だけでなく、  
事実婚(内縁関係)であっても、生計を同じくしていたなど一定の条件を満たせば受給資格があります。

しかし、戸籍上の妻が生存していた場合、法律上はその妻に優先的に年金が支給されるという原則があるため、  
内縁の妻の立場は非常に不安定になりがちです。

■ 裁判で争われた「44年間の同居」と「34年間の別居」

今回のケースでは、内縁関係にあった女性(75歳)が、男性の死後、遺族厚生年金を申請。  
しかし国からは、「戸籍上の妻との婚姻関係が形骸化しているとは認められない」として支給を拒否されました。

これに対して女性は訴訟を起こし、次のような実態を証言します:

- 男性と自分は1977年から共同生活を始め、子どももいた  
- 44年間、事実上の夫婦として生活し、近所や親族も「夫婦」として認識していた  
- 戸籍上の妻とは34年間会うことすらなく、電話連絡も7年以上なかった

裁判所はこうした実態を重視し、「もはや婚姻関係の維持継続を図ろうとする意思は完全に失われていた」と判断。  
結果として、「戸籍上の婚姻関係は形骸化している」と認め、内縁の女性に遺族年金の受給資格があると結論づけました。

■ なぜ「内縁関係」はトラブルになりやすいのか?

法律上の結婚(婚姻届を提出して成立するもの)には、多くの法的効果が認められます。  
たとえば:

- 相続人としての立場  
- 遺族年金や配偶者控除などの公的制度  
- 医療・介護に関する意思決定への関与権限 など

これに対し、内縁関係には法的効力が限定的であり、  
相続や公的年金に関しては「実態を証明する責任」が求められるため、争いの火種になりやすいのです。

特に高齢者の生活に直結する「年金」や「遺産」の場面では、  
戸籍に記載された関係と実際の生活が一致していないことで、多くの混乱が生じます。

■ 司法書士の視点から:終活で大切にしたい3つの準備

高齢になってからのパートナーシップや家族の在り方は、実に多様化しています。  
だからこそ、法的整理や意思表示を後回しにしないことが、  
「もめない相続」「安心の老後」につながります。

私が日々の業務でご相談を受ける中で、特に大切にしたいと感じる備えを3つご紹介します。

① 遺言書の作成  
法定相続と異なる財産の分け方を希望する場合は、遺言が不可欠です。  
特に事実婚のパートナーには、遺言がない限り相続権が一切ありません。

② 任意後見契約・見守り契約の活用  
高齢期における判断能力の低下に備え、信頼できる人に支援を任せる契約です。  
生活のパートナーが法的な代理権を持つことで、医療や介護の場面でも円滑な対応が可能になります。

③ 同居契約・生活協約の作成  
法的に婚姻していない二人が、生活上の合意を文書にしておくことで、  
万が一の時に関係性を証明する資料になります。年金請求の際にも有効となるケースがあります。

■ 家族の形が変わっても、守るべき想いは変わらない

人生の終盤に向けた備えは、単に「法的に整えること」が目的ではありません。  
家族に迷惑をかけたくない。  
長年一緒に暮らしたパートナーに安心を残したい。  
生前にきちんと気持ちを伝えたい。

そうした想いこそが、終活の出発点なのだと思います。

今回の裁判のように、法律が柔軟に“実態”を見てくれることも増えてきましたが、  
それでもなお、法的な備えがなければ、不安やトラブルの種は残り続けてしまいます。

■ おわりに:まずは小さな一歩から

今回ご紹介した判決は、「戸籍」という形式に縛られず、  
実態を重視した判断として非常に意義深いものです。

とはいえ、誰もが裁判を経ずに穏やかな最期を迎えたいと願っているはず。  
だからこそ、まだ元気な今のうちから、少しずつ終活の準備を始めてみてください。

司法書士として、法的な手続きだけでなく、心の整理やご家族との対話のお手伝いもさせていただいています。

あなたやご家族が、安心して老後を迎えられるよう、しっかりとサポートいたします。

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司法書士しげもり法務事務所  
繁森 一徳(大阪市)  
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