日曜日、母マリコのやっている居酒屋『かわせみ』で、O君の『かわせみ葬』をやりました。
(本当のお葬式は家族葬だったので...)
「夕方5時からだけど、5時にはみんな集まらないみたい」というので、お菓子や果物を買って5時半に到着すると。
なんともう皆さん全員集で、すっかり飲み始めてました。



葬儀関係のお仕事をしている常連のお客さんが、立派な祭壇を用意してくれて。
バーベキューの時に撮った、O君の写真が飾られていました。
旦那さんと二人でお焼香をしました。



みんな(15人くらいいたかな?)O君の思い出話をしながら、わいわい楽しく飲んでいて。
バイトをしてくれてるMちゃんに「O君の前に行って、スカートをめくって見せてやれ!」なんて言ってみんなで笑ったり。
「よし、俺は太く短く生きるぞ!」なんて最年長の73歳のWさんが宣言したり。
すごく楽しくて「かわせみらしくていいなぁ」って思いました。
家族からの愛情が薄かった彼にとって、この場所こそが「我が家」だったんだなって。



そして常連さんを代表して、O君への手紙を読んだSさん...。
その温かい言葉に、みんなが涙をこらえきれませんでした。
現実味がなくてずっと泣けなかった私も、つかえていた涙を流すことが出来ました。
母マリコは、O君の自殺の原因となった彼の会社と上司に、怒りをこらえきれない様子だったけど。
でも「誰のことも悪く言わず、遺書も残さなかった」という彼の優しさは、本当に最後まで真面目で優しいO君の生き方だったんだねってみんなで話しました。
「本当にバカだよ」とつぶやく人、「彼が選んだんだから」と優しく見送ろうとする人、彼の写真の前で嗚咽して泣き続ける人...。
みんながみんな、O君のことが好きだったんだね。
それはある意味、すごく幸せな光景でした。
O君、良かったね。



生きていれば、何度か「死んでしまいたい」と思うこともある。
でも自分が死んだ時に、一人でも悲しむ人がいたとしたら。
その人のためだけにでも、生きていて欲しい。
自分のためには生きられなくても、誰かのためなら頑張れるものだから。
「生きていよう」
「どうか生きていてください」
私は今、すべての人にそう思います。