小さんのたすき掛け | 小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba

小さんのたすき掛け

50年前の話だから、多分小さんは家にまっすぐ帰りたくなかったんだろう。

いつも家に来て私たちを食事に連れて行ってくれていた。

小さんが永谷園の「あさげ」のCMに出てから私は小さんと歩くのは嫌だった。

小さんと歩くと一団で「あっ!あさげだ。」と指指され恥ずかしかった。

ずっと小遣いと土産を待つ生活。

ある日小さんが「今日はうまそうな牛肉を買って来たからビフカツだ。」


ダイエットしていた私は、ステーキを断固押したがビフカツとなった。

その日…っていうかいつも紋付きを着ていた小さんは、やおらたすき掛けしてビフカツを作り始めた。

45年前後にしても、肉とは高級品だった。

そして私は口がおごり、回転寿司に行けなくなった。

落語界の大御所

あまり付き合うものじゃない。