いわき市整形外科「志賀リウマチ整形クリニック」のブログ

いわき市整形外科「志賀リウマチ整形クリニック」の最新情報、膝の痛み、腰痛、五十肩、足手のしびれなどの原因や治療、その他日々の雑感などを綴ってみたいと思います。


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近代「外科」の確立の必要だった要素

1,消毒法

2,抗生物質の発見

3,麻酔

4,顕微鏡

5,解剖学

だったように、近代整形外科にとって必要だったものは、上記にくわえ

「X線の発見」、「インプラントの開発」

です。

特に、インプラント=生体内に使用する人口材料の開発が近代整形外科を驚異的に発展させたといっていいとおもいます。

初期の骨の固定にはいわゆる鉄のような腐食してしまう材料のため、腐食による局所炎症、強度の劣化により、試みは結果「敗北」しています。

一部に「象牙」なんかを用いたことも有るようですが、形成が難しい上、高価なものですから、普及には至らず、強度的にも問題があったと思います。

整形外科に必要なインプラントの特性、それは「強度」「生体に対し毒性がない」ということです。

逆に毒性(
細胞成長を抑制、変性、壊死させるなど強い毒性 )がある金属として、 Hg(水銀) ・ Cu(銅) ・ Cd(カドミウム)などが代表的です。

腐食がなく、強度的にも優れ、生態毒性が少ない内固定材料(インプラント)は1920年代にステンレス鋼、コバルトクロムが開発試用、1930年代に実用化されたのが始まりです。

普及したのが1940年代、約80年前ですね。

ステンレスは現代でも広く用いられている素材です。耐腐食性、強度を必要とする部分やキッチンシンクなどで使われていますね。

(アルミニウムは耐腐食性に優れていますが、強度的にはステンレス以下なので、軽量化が必要な部分に、用いられています。整形外科のような強度が求められる医療分野では用いられていません。)

次のブレークスルーは1952年、Branemark(ブローネマルク)はチタンと骨が結合することを偶然発見したことによります。

かれは基礎実験と動物実験を通して一定の条件下でチタンを骨に埋入したとき、強固な結合が得られることを明らかにした。

すなわちチタンが骨親和性に優れていることを発見したわけです。

これを期に、整形外科インプラントはチタンの時代を迎えます。

参考までにステンレス、コバルトクロム、チタンの性質をまとめました。

ステンレス鋼 (SUS)

 

≪成分組成≫

 

主成分 : 鉄(Fe)

 
Cr (16~18%) 不動態皮膜(酸化クロム(Cr2O3))を形成し耐酸化性作用を示す
Ni (12~15%) 不動態皮膜の安定化
Mo (数%) 耐腐食性の向上
Mn (数%) 合金を安定化

≪特性≫

 
低コストで機械的加工性(成型加工)が優れており、金属材料の中で最も広く用いられている
機械的性質が劣る

コバルトクロム合金 (バイタリウム®)

 

≪成分組成≫

 

主成分 : コバルト(Co)

 

Cr (27~30%)、Mo (5~7%)、Ni (2.5%)等が含まれている。目的は、ステンレス鋼は同じ。


≪特性≫

 
① 鍛造(叩いて形成)加工が難しく、通常は、鋳造(型にはめて形成)加工される
② 鋳造用(HS-21) : Mo含率が高いために耐食性に優れている反面、機械的強度が低い
③ 加工用(HS-25) : Mo含量が低いために耐食性はやや悪いが機械的強度は高い

チタン及びチタン合金

 

≪特性≫

 
チタンは比重が4.5で通常の金属材料の約1/2程度と軽い
機械的性質、耐食性、生体適合性が優れている
チタン合金の機械加工性は最悪で空気中で加工すると機械的強度が低下するため真空又は、 アルゴン気流中での加工が必要
耐摩耗性が劣る


※チタンの弱点は耐摩耗性ですので、摩耗する部分、たとえば人工関節などはコバルトクロムや後述のセラミックが用いられています(ついでにいうと超高分子量(高分子ポリエチレン(UHMWPE))。



次のブレークスルーは「セラミックの発見」「
超高分子量(高分子ポリエチレン(UHMWPE)の開発」でしょう。

初期のインプラントの使用目的は「骨(骨折などでの)の固定」が主でした。


しかし現在は骨の固定のみならず、「高齢化社会の到来=慢性関節疾患の爆増」による人工関節での治療を必要とする患者さんが多くなりました。

人工関節はインプラント同士が接触する上に、関節を動かすごとに擦れあうため、通常の骨固定インプラント以上の特性、すなわち

「きわめて強度な=少なくとも十数年にわたり摩耗しないこと」という特性が必要です。

このようなインプラントの開発(数十年にわたり摩耗しない関節専用の素材」の開発が始まったわけです。

これはすなわち「人工関節開発の歴史」とも言い換えられます。

つづく
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誰でも手術は不安なものです。

そんなときに一番の勇気になるのが、同じ手術を受けた方の体験談です。

下記リンクでは人工膝関節、人工股関節手術を受けた方の体験談を読むことができます。

人工関節ライフより 人工関節の体験談集。

人工関節の広場より人工関節の体験談集。

「関節が痛い」より体験談。

人工関節ドットコムより人工関節 体験談集。
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手足の関節の痛みを訴える人は男女ともに45~54歳では5位、55~74歳では3位、65歳以上では男性で3位、女性では2位と、高齢になるほど割合も順位も上がっている。

また、「手足の関節が痛む」人の割合は女性の方が男性に比べて約1.6倍も多い。(65歳以上で比較)

ひざの痛みを感じはじめた年齢の平均は56.4 歳の時で、男女別に見ると、男性57.6 歳、女性56.0 歳。
男性に比べて女性の方が1.6 歳早く痛みを感じはじめている。

ひざが痛くてつらいのは、「階段の上り下り」(51.9%)が最も多く、次いで、「和室での生活」(28.4%)、「遠くへの外出」(17.8%)。「いつも痛い」人は、「車の乗り降り」や「掃除」「買い物に行くこと」ですら10 数%の人がつらいと感じ、日常生活に支障をきたしている。

病院で治療を受ける人は23.1%のみ。一方で「何もしない」人も22.7%とほぼ同数であった。
男性は「何もしない」が25.5%と最も多いのが目立つ。
病院では、治療の中心は、「シップ薬や塗り薬」(69.6%)であった。

(人工関節ライフより)

サポーターの人気が意外と高いですね。
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いわき市の整形外科

関節症疾患の総患者数(継続的に受診医療を受けている者)は?

99.3万人(人工関節ライフより)

総患者数(傷病別推計)とは、調査日現在において、継続的に医療を受けている者(調査日には医療施設で受療していない者も含む)の数を次の算式により推計したもの。 総患者数=入院患者数+初診外来患者数+再来外来患者数×平均診療間隔×調整係数(6/7)

一方、厚生労働省では、国内での変形性膝関節症患者数を、自覚症状を有する患者数で約1000万人、潜在的な
患者数(X線診断による患者数)で約3000万人と推定しています(H19)。

日本の人口を1億2000万人とすると、4人に1人!?

高齢化の中、患者数は年々、増加しています。

発病率は高齢になるほど上がります。


50歳以降の男女比(患者割合)では、女性のほうが男性よりも1.5倍~2倍多いことがわかっています。


 

日本人の場合、すねの骨が内側に 弯曲わんきょく)しているので、体重のかかり方から内側の軟骨ばかりが擦り減り、徐々にO脚になって、変形性膝関節症に発展しやすいといわれています。


厚生労働省の2004年度国民生活調査によると、要介護となる原因の6.1%が関節症で第4位となっています。

要支援
の原因としては関節症が17.5%を占め、疾病の中では最も多いです。

このため、高齢者のQOL(生活の質)を維持する上で、変形性関節症を代表とする、いわゆる関節症の予防が重要な課題であることは間違いありません。

(つづく)
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