日本には関節リウマチ(リューマチ)の患者さんが60万人以上いると言われています。
男女比では80%が女性、高齢者に多いというイメージがあるかもしれませんが、発症のピークは30~50歳代です。
リウマチの語源がギリシャ語の「流れ」からきているので、日本リウマチ友の会の機関誌は『流』っていう名前になっています。
古代ギリシャでは、何か有害な物質が脳から全身に流れて関節に溜まる病気と思われていたようです。
19世紀末に他の関節が腫れて痛む病気から区別され、20世紀半ばになって免疫異常の関与が明らかになりました。
関節リウマチは、免疫の異常によって、関節に炎症が起こり、腫れや痛みを生じる病気です。
病気が進行すると軟骨や骨が破壊されて、関節が変形してしまいます(下図参照。クリックすると拡大されます)。
炎症で生じる痛みは、じっとしていても起こりますが、変形によって生じる痛みは、体を動かした時に起こります。
免疫とは、体の中に細菌やウイルスなどの微生物が侵入した時に、それを排除するための仕組みです。
免疫は自分の体には反応しないのが普通ですが、関節リウマチでは、免疫細胞が関節に集まって滑膜を攻撃してしまいます。
炎症によって厚くなった滑膜では、破骨細胞が活性化され、骨の破壊が進んでしまいます。
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