今年も、大学入試問題を解いた雑感(最初に考えた方向性)を書いていきます。
自分的には、あとからテキスト作成とかイベントの問題を探すときに、非常に役立っています。
1人で解いているので、多少偏ったコメントもあるかもしれませんが、ご了解ください。
まずは、東大理系。
全体として、非常に面白いと思います。難易度的には昨年より、少し難しかったと思いますが、たまにある超難問はなかったと思います(と、同時に超易問もない)。
第1問
連立不等式の問題。文字だらけで実際に解くわけではないと早い時間に気づけるかがポイント。
①2乗の係数が0でないとき
②2乗の係数が0で、1乗の係数が0でないとき
③2乗の係数も1乗の係数も0のとき
に不等式の解が数直線上でどういう集合になるかイメージして論証すればよい。
目新しいが、数学が得意な人(東大受験レベル)は、誘導が丁寧だし、大丈夫だと思う。
第2問
図形の問題。僕はまず、実験してみた。
⊿ABX+⊿BCX+⊿CAX=2とる点Xを見つけて等積変形すると、閉曲線ができる。
なぁんだ、そういうことかと気づいてオシマイ。あとは、場合分けしてそれを答案に書けばよいだけかな。
実験は大事。
第3問
これが今年の東大の中でいちばん易しいと思います。
(1)、(2)は本当に易問。(3)は(2)の最大値のところを回転させて扇形を作り、他の部分がどうなるかを想像する。
図形の把握力さえあれば難しくない(空間よりはまし)。
難関2次私大テキストとかで使いたい良問です。
第4問
これが、今年一番難しかったと思います。
(1)は似たような問題が参考書にあったと思います。
2(ab+bc+ca)=(a+b+c)^2ー(a^2+b^2+c^2)
を一般化したものを使うだけ。
(2)難しい。答えが整式って書いてあるから(割り切れるってヒントがある)、僕は答えを予想することを考えました。
定数項と最高次係数をくらべると答えは1+2^nx、1+xしかありえないと気づく。
それを当てはめて展開すると、きれいな関係式(2項係数のときのような)が成り立っていなければいけないことに気づく。あとは、それを証明して終わり(つまりこれも答えを予想して解いた)。
で、その関係式から(3)も解けた。
※あとで、駿台さの解答見たら、きれいな解答ありました(そりゃそうだよなって解答です)。僕のは順番が逆((2)から導かれる関係式を先に証明してしまった)。
第5問
体積の問題。z=sにおける断面積を積分するという定番。ただ、円錐の側面をパラメーター表示すると変数が2つ出てくるので、固定する文字動かす文字に気をつけて、さらに直感の断面図と一致知るように慎重に計算。時間的にはこれが一番かかったかな。
特進の例題で使いたい。
第6問
(1)は周期関数だからー1/4πと7/4πの間で考えて(うしろをちょん切って、前にくっつける)中間値の定理でおしまい。
(2)は、Qをパラメーター表示して、P(a,b)として、Pを領域内のどこに固定してもQが4つ存在する条件を調べた。
直交条件を計算すると、sin2θとsinθ、cosθが出て、合成公式で2a^2+b^2がきれいに出てきて(Pをどこに固定しても、その値がr^2より小であるということが使える)(1)を使う。
最大値が1/2はすぐ見えるが、きちんと論証すると結構めんどくさい。20点満点とるのは難しいけど、(多少論証不十分で)10点とるなら何とかなると思います。
第1問、第3問、第4問(1)、第5問(1)、第6問(1)を確実に得点してあとはどれだけ上積みできるかだと思います。