今年になって、鎌倉の秘境で、月1回程度の小さなミニマルシェをやっています。

 

十二所という地域は鎌倉の北東にあり、旧鎌倉然とした過疎地で、飲食店が1軒あるだけで、店舗はなにもありません。

住民(車のない高齢者)の買い物は、バスで15分ほどの鎌倉駅まで行くしかありません。

コロナがまん延してからは地元の行事や集まりもなくなり、お年寄りが出歩く機会や楽しみが減っているということもあります。

そして、いずれ高齢の母と暮らすことになるかもしれない私としては、ご近所のみなさんと顔を合わせる機会づくりでもあります。

 

最初は、飲食店がないエリアなので、キッチンカーに来てもらおうと考えました。そして何度か、キッチンカーに来てもらったのですが、天候が悪いと客足が鈍ります。そして、7月には売り上げが減少。猛暑やコロナ感染の急増などが原因だったかと思われます。

 

ミニマルシェでは、基本的には仕入れはしない、ということにしています。

が、実際には仕入れ(私が購入して、売れ残りも責任を持つ)という形です。

「毎回赤字なのに、なんでそんなことをするの?」と母に責められますが、赤字といったところで何十万になるわけではなく、みんなが楽しんでくれているならプライスレスです。

農家さんから仕入れるといっても、申し訳ない程度の(家庭で買う程度の)量しか注文できません。

でも、送ってくださる農家さんや生産者さんは皆知り合いなので、いろいろお気遣いいただいています。

 

そして、今回はちょっと嬉しいこと。

大分のさつまいも農家さん(本業はさつまいも)が、農家あるあるで、近所の梨農家さんから規格外の梨をたくさんいただいたとのこと。

それを分けていただくことになりました。

「いただきものだから、箱代と送料だけでいいです」と言われたのですが、ほんの気持ちだけお支払いさせていただきました。

規格品はブランドものとして販売されているそうです。

 

実は春にも、山梨のレタス農家さんが(通常はB2Bで商売している)

「送料だけでいいです。知ってもらえればうれしいから」とレタスをたくさん送ってくれたことがあります。

実はレタスが豊作で値段がかなり暴落していた時期でもありましたが、「新鮮なレタスをたくさん食べられてよかった」と。

(お年寄りの便通改善にはレタスはとてもよい食材だと思います)

 

買い物に来てくれるのは近所の人ですが、それでも10分20分と歩いてきてくれます。

「トマトや茄子があるといいのに」とかリクエストをもらうとなんだか張り合いが出ます。

 

私は20年くらい前に、渋谷の喫茶店の軒先を借りて「松濤日曜市」という小さなマルシェをやっていたことがあります。

旬の農産物や産地のことを知ってもらいたいと思い、また、リアルマーケティングの場でもありました。

当時は小さな会社を経営していたので、アルバイトの女子やボランティア店長をしてくれる協力者もいました。

鎌倉では、ある保険会社の外交の方がサポートしてくれています。「保険は販売したあとはおうちに訪問したりする機会はないので、月1回のマルシェで顔を合わせることができるお客さんもいるのがありがたい」と言ってくださっていますが、毎月小さな新聞とちょっとしたもの(マスクとか除菌ティッシュとか)を配ってくれます。

そうしたノベルティは自腹で買うようですが「そんなに大した金額ではないし、自社のことだけではなく保険について関心を持ってもらえるきっかけになれば」と。いい人です。元編集者だそうです。

 

9月15日はキッチンカーの方の都合がつきませんでした。

キッチンカーが来ると「ふだんと違うものが食べられる」と楽しみにしている方もいるので、いかんせんお客さんの確保が課題です。

 

ミニマルシェをやっていると、高齢の(91歳の)母がやってきて、いろいろなものを買っていきます。

娘がやっているのですから、あとでいくらでも無料であげるのにと思いますが、あとになると欲しいものが売り切れてしまったりすることもあるし、それよりもなにより「お買い物」をしたいようです。

 

野菜を詰め合わせにしたらどうかな、と思ったのですが、あれこれ選んだり、迷ったりするのが楽しいらしい。うん、そういうものですよね。買い物の楽しさって。

 

いつまで続けようかなと思いながらも、チラシを作って、町内会でお世話になっている方にお届けします。
地元の方たちのために、老人会や社会福祉協議会にも協力いただいています。
 

コロナが落ち着いたら、もう少しPRをできるようになるかなあと思っていますが、まだまだ納得がいくようにはいきません。

お近くの方、十二所にお知り合いのある方はぜひお立ち寄りください。

9月15日は2時間だけ開催します。